熊本県球磨郡球磨村の「球泉洞」といえば、少しは知られているスポットだと思います。
その運営は、球磨村森林組合が行っています。
その球磨村森林組合が、球泉洞の前に作ったのが「森林館」でした。
森林館
球泉洞が発見され、本格的な調査が行われたのは、1973年(昭和48年)のことでした。
当時、山産物の価格が下落しており、山を利用した新事業展開を模索していた球磨村森林組合は、球泉洞入り口周辺を購入しました。
球泉洞が観光施設としてオープンしたのは、1975年(昭和50年)のことです。
オープン当初は、年間50万人が訪れ、大盛況でした。
森林館がオープンしたのは、1984年(昭和59年)のことです。
森林組合の運営する施設なので、森林や組合を知ってもらうための観光施設でした。
球泉洞と相俟って、多くの観光客が訪れていました。
九州自動車道 八代〜人吉間の開通
1989年(平成元年)になると、九州自動車道の八代〜人吉間が開通します。
すると、国道219号線を通る車の数が、急に減少しました。
1995年(平成7年)には、森林館のオープン10周年を記念して、森林館内に、エジソンミュージアムを併設しました。
高速道路開通による、客数減少をカバーする目的もあったのだと思います。
エジソンミュージアム「森林館」
7つのドームを、3つの異なるレベルに配した建物です。
ドームの数は見る角度によって、違ってくるのだそうです。
1985年(昭和60年)の日本建築学会賞を受賞しています。
急斜面に立てられていて、球磨川の眺めはすばらしいと思います。
エジソンミュージアムには、トーマスエジソンの発明品や、そのレプリカが多数展示してあるそうです。
私は入ったことはありませんが、 なんでも鑑定団で高値が付きそうな、貴重な品々が含まれているそうです。
休館へ
2012年(平成24年)、豪雨により球泉洞裏手の山から出水し、浸水被害を受けました。
球泉洞の施設も浸水したのですが、ほどなく復旧しました。
ところが、エジソンミュージアムと森林館は、その時から休館したままとなっています。
森林館は、球泉洞より低い場所にあるため、被害が大きかったのかもしれません。
2016年(平成28年)には、熊本地震もあったことから、耐震の問題もあるのかもしれません。
早く再開できるといいですね。