下町橋の下流にある橋です。
下町橋は昔から知名度の高い橋でした。
こちらの古町橋はどちらかというと最近になって脚光を浴び始めたスポットです。
上部構だけでは石橋に見えない
子どものときからこの橋を渡っていましたが、石橋と知ったのは最近です。
というのも、橋の上部だけを見ても、石橋だとはわからないからです。
未舗装の時代は、上部も石橋らしかったのかもしれません。
舗装された今となっては、上部には石橋の要素がみあたりません。
欄干はガードレールになっていて、標柱らしきものもありません。
橋の名前すら知りませんでした。
橋の横に川原まで降りる道が整備されたのは最近です。
昔からこの道はあったのかもしれませんが、やぶが深くて下に降りてみようとは思いませんでした。
川原から見上げると、下町橋に劣らない立派な石橋です。
現役の石橋
現在も現役の石橋です。
古町とは地名ですが、今はあまり一般的に使われていないと思います。
現在は、行政区上にも古町というのはなく、下染田あたりと一緒になっているのではないかと思います。
橋の名前は、竣工当時の町名で、それが現在も残っているものだと思います。
お嶽さん参りのルート
1927年(昭和2年)に開通した橋です。
90年以上前のことですから、開通した当時を知る人はかなり少なくなっていると思います。
古町橋から水上方面へ向かうと、球磨川がありますが、戦前までは球磨川は渡し船で渡っていました。
猫寺の下に船着場があり、その対岸が湯前側の船着場でした。
右端の坂道が、猫寺への参道なので、渡船していたのはそのあたりです。
お嶽さん参りの道中になりますので、時期になると多くの人が行き交っていたはずです。
現在は、球磨川には、鵜木橋がかかっています。
鵜木橋の竣工は1941年(昭和16年)でした。
旧来のコンクリート橋で、橋脚はそう高くありません。
増水時は通行できなくなることもありました。
湯前町と水上村を結ぶ橋の中でも、鵜木橋は早い時期に架けられたことを見ても、当時は重要ルートだったことが想像できます。
上流の佐本橋と下流の古渕橋が整備されたため、交通量はすっかり少なくなりました。
しかし、湯前方面に直進すると湯前駅です。
通学時間ともなると、学生を送迎する車が多く通ります。
地元の方にとって、現在もなくてはならない重要な橋ということに変わりはありません。
場所 熊本県球磨郡湯前町下染田
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