瀬戸石ダムは、球磨川にある発電専用ダムです。
右岸は熊本県球磨郡球磨村大字神瀬、左岸は熊本県葦北郡芦北町大字海路となります。
瀬戸石発電所
瀬戸石発電所は、瀬戸石ダム直下にあります。
事業者は、J-Power 電源開発です。
わずか17mの低落差で、20,000kwもの出力を得ています。
そのために、建設当時としては、最大規模のカプラン水車を装備しました。
カプラン水車というのは、落差の低い水力発電所で使われています。
球磨川は流量が多いので、大型の水車を採用しました。
特徴
なんといっても、大きなローラーゲートが目を引きます。
しかも、5門もついています。
洪水の多く発生していた、球磨川本流に建設されたダムです。
洪水処理能力を確保するために、ゲートも大型化されています。
魚道
瀬戸石ダムは、魚の自然遡上または、降下の妨げになっていることが問題となっていました。
球磨川では、1992年(平成4年)から、瀬戸石ダムを含む川堰で、「魚がのぼりやすい川づくり推進モデル事業」を行ってきました。
瀬戸石ダムには、魚道が新設されました。
ダム湖畔にある「川のとっとっと館」で、魚道の暗渠(あんきょ)内を観察することができます。
下流側の魚道の入り口です。
ここから暗渠内を通って、上流へ遡上します。
川のとっとっと館の下が、魚道の上流側入り口となっています。
魚道を観察してみました。
地下に降りて、壁につている窓から観察できるみたいです。
魚道内はまっくらです。
この時は、魚は見えませんでした。
ギャラリー
この間までは、ゲートを全開にして、土砂の撤去作業をしてました。
今日は貯水再開し、ほぼ満水状態でした。
堤頂を渡り、左岸側へ行きます。
ダム施設は、左岸の芦北町側にあります。
肥薩線も左岸側です。
国道219号線から見えていた、「川のとっとっと館」です。
慰霊碑と・・・
水神社があります。
魚道見学はこちらでできます。
慰霊碑のところから見た瀬戸石ダムです。
とっとっと館の2階のベランダから見た瀬戸石ダムです。
さらに上流から見た瀬戸石ダムです。
さらに上流なら、右岸、国道側のほうがよく見えます。
諸元
名称 | 瀬戸石ダム |
場所 | 熊本県葦北郡芦北町大字海路 |
水系 | 球磨川 |
河川 | 球磨川 |
型式 | 重力式コンクリート |
事業者 | 電源開発 |
施行者 | 西松建設 |
ダム湖 | ー |
目的 | 洪水調節/河川維持用水/かんがい用水/上水道用水/発電 |
最高出力 (発電) | 20,000kw |
堤高 | 26.5m |
堤頂長 | 139.4m |
堤体積 | 25千㎥ |
流域面積 | 1,629.3㎢ |
湛水面積 | 124ha |
総貯水容量 | 9,930千㎥ |
有効貯水容量 | 2,230千㎥ |
着手/竣工 | 1956/1958 |