熊本県津奈木町には、木から仏像が生える怪しげな森があると聞いたので行ってみました。
達仏といい、つなぎ美術館の屋外アートのひとつです。
自然とアートのコラボ
過去の記憶を源泉に活力ある未来を願う祈りのまなざしが、訪れる人々を霊気漂う不可思議な世界へ誘うとともに、それぞれの想いを祈る場
達仏 – 津奈木町
森に入ってみると、確かに木から黄金の仏像が生えています。
その数は全部で33体。33は仏教では聖なる数なのだとか・・・
1988年(昭和63年)に、町民憩いの場として整備されたふるさとの森ですが、あまり利用されることはなくなっていました。
達仏は、2016年(平成28年)から翌年にかけて、地域や⼈々の活⼒ある未来を祈る場として制作されています。
実際に生きている木が使われていますので、木の成長によって見え方が変わるのだとか・・・
メンテナンスも必要な、住民参画型アートプロジェクです。
西野達(にしのたつ)さん
達仏を手掛けたのは、サイト・スペシフィック・インスタレーション・アーティストの西野達(1960~)さんです。
サイト・スペシフィック・インスタレーション・アートというのは、特定の場所で、その特性を活かして制作する表現で、作品としては主に立体物となります。
西野達さんの作品は世界中にあり、Wikipediaは英語版しかありません。
公式ホームページでも日本語はほぼ使われていませんが、活動拠点は日本とドイツです。
西野さんの作品のなかでも、達仏は日本で唯一常設展示されているパブリック・コレクションです。
つなぎ美術館とは?
つなぎ美術館というのは、2001年(平成13年)に開館した町営美術館です。
もともとは、1984年(昭和59年)に始まった「緑と彫刻のある町づくり」が発展したものです。
津奈木町は、水俣病からの地域再生手段に、アートを選択しています。
水俣・芦北地域における文化芸術活動の拠点が、つなぎ美術館です。
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