十島(としま)菅原神社は、熊本県球磨郡相良村にある菅原道真公を祭神とする神社です。
境内にある池には、10の島があるため十島と呼ばれています。
その中の最も大きい島に本殿があります。
学問の神様
十島菅原神社の祭神、菅原道真公は学問の神様として広く知られます。
この地域最大の天神さんです。
十島神社の読み方から「とおします」というのが、キャッチフレーズになっています。
志望校に「とおします」といわれ、受験生が合格祈願に訪れることで知られます。
歴史
十島菅原神社の創建は1278年~1288年と伝えられています。
年代でいうと鎌倉時代です。
室町時代以降は、領主相良氏によって篤く崇拝されてきたといわれます。
現在の本殿は、棟束に書かれた墨書銘から、1589年に相良家第20代長毎(ながつね))により建てられたことがわかっています。
これが、安土桃山時代のことです。
最新の改修は1997年から2000年(平成9年〜平成12年)です。
この時、本殿は上等な木をぜいたくに使っているからこそ、400年も残っているといわれました。
このことからも、歴代の領主や地元の人から、大切にされてきたことがうかがえます。
拝殿は、江戸時代中期の建造と推測されています。
特徴
天神さんの境内にある10の島が、十島神社の名前の由来と書きました。
この島こそが、他では見られない特徴です。
島は周囲の土層と異なっており、人工的に造られたものであることが、わかっています。
島を発掘した際に、16世紀後半ごろの素焼きの皿が180枚ほど出土しています。
相良長毎が、本殿を建てる際に島を造成したのではないかと考えられています。
日本遺産人吉球磨
十島菅原神社は古くから、この地域最大の天満宮として、篤く信仰されてきたことがわかっています。
本殿は、16世紀の建築様式や地域的特色が色濃く表れていると評価されています。
1994年(平成6年)に国の重要文化財に指定されました。
2015年(平成27年)には、日本遺産人吉球磨地域の構成文化財のひとつとなっています。
神社を囲む高い杉の木と10の島が神秘的で、パワースポット感満載です。
受験生や受験生を持つ親御さんが、受験勉強の気分転換に訪れるのにおススメのスポットです。
関連記事
【関連記事】受験シーズン前に参拝しよう 人吉球磨の合格祈願スポット12選