「ダムマニア」という方がいらっしゃいます。
ダムの鑑賞が趣味という方たちのことです。
「ダムカード」というのもあるそうなのですが、今まで見たことはありません。
そうした「ダムマニア」の方向けの記事です。
アクセス道路
五木村というのは、もともと山奥です。
内谷ダムへ行くには、それからさらに奥へ分け入る必要があります。
メインのアクセス道路は一本です。
林道は何本か接続しているかもしれませんが、舗装道は一本だけです。
標識通り行けば問題なく行けると思います。
最寄りの内谷(日当)集落までは比較的整備されています。
問題なのはその先です。
日当からダムまでの2.5㎞くらいが最悪です。
人が住んでいるのは内谷集落までで、それより先に人は住んでいないと思います。
整備する必要があまりないのかもしれません。
それでもダムがあるということは大型車が次々登っていたはずです。
それなりの、舗装道路があると思っていました。
内谷ダムができたのは1970年(昭和50年)のことです。
大型車が通っていた時から40数年たっています。
舗装がはがれ、穴が開き路肩は土に戻っています。
川側は谷が深く、離合はあまりしたくありません。
特にないもない
ダムは普通のロックフィルダムです。
堤頂部は立入禁止、というか元々ガードレールもなく通行を想定されてない設計です。
ダム湖へも進入禁止、釣りも禁止されています。
見どころはダム堤本体と取水門くらいでしょうか。
しかも全面柵が張り巡らされ、写り映えしません。
せまい道路1本しかないので、撮影ポイントも限定されます。
ダムの目的
ダムの目的は、「発電専用」です。
管理者が九州電力となっているのはそのためです。
見せるためのものではなく、発電するためのダムです。
このダムの面白いところは、直線距離で3㎞のところにある「油谷ダム」とセットで運用されるところです。
油谷ダムは直線距離で3㎞ですが、道はないので大きく迂回することになります。
八代まわりか林道越えで 1時間30分はかかります。
人吉経由なら2時間30分かかります。
内谷ダムと油谷ダムの落差490mを利用してタービンを回します。
そして、また揚水して何回も繰り返して水を利用するしくみみたいです。
そのため、ダム湖は天候に関係なく水位が増減します。
ダム湖に入ると危険なわけです。
水圧鉄管
ダム湖の横の道をまっすぐ進むと、鉄管の最上部が見えるところがあるはずです。
こんなのです。
でも、いつでも行けるわけではないようです。
関係者以外は道自体を通れないようにしてあるようです。
それは、そうですよね発電が目的ですからね。
ダムカード
ダムカードというのは、 ダム広報用のカード型パンフレットです。
現在は都道府県や発電事業者が管理するダムなどの多くのダムで配布されています。
と書いてあります。
しかし、内谷ダムのダムカードは残念ながら発行されていないようです。
相棒の油谷ダムは発行されているのに、残念です。
諸元
名称 | 内谷(うちたに)ダム |
場所 | 熊本県球磨郡五木村字上内谷 |
水系 | 球磨川 |
河川 | 内谷川 |
型式 | ロックフィル |
事業者 | 九州電力 |
施行者 | 青木建設 |
ダム湖 | – |
目的 | 発電 |
最高出力 (発電) | 500,000kw(揚水式発電) |
堤高 | 64.0m |
堤頂長 | 200.0m |
堤体積 | 897千㎥ |
流域面積 | 2.4㎢ |
湛水面積 | 31ha |
総貯水容量 | 5,383千㎥ |
有効貯水容量 | 3,960千㎥ |
着手/竣工 | 1970/1975 |