辺田見(へたみ)若宮神社は、熊本県御船町にある神社です。
御船町辺田見交差点近くにあり、阿蘇神社の流れをくんでいます。
随神門
辺田見若宮神社には、楼門があります。
楼門は明治はじめに失われていました。
仏教寺院に建てられることが多いため、神仏分離令のさいに撤去されたのでしょう。
現在の楼門は、2013年(平成25年)に、145年振りに再建されたものです。
辺見田若宮神社では、随神門(ずいしんもん)とよばれています。
なまず伝説
なまず伝説は、辺田見若宮神社に伝わるいい伝えです。
1732 年辺田見若宮神社は、御船川の大洪水で、社殿はおろかご神体まで流されてしまいました。
ご神体は、9km下流の嘉島町犬渕に住む大鯰(なまず)により保護されます。
氏子たちはさっそくご神体をお迎える準備をします。
最初、女性だけで行くことになり、女性の足なら時間がかかるからと、餅をついてお迎えすることになりました。
ところが、急に男性が行くことになり、餅をつく時間がないと、蒸したもち米に色を付けてお供えしました。
これは、現在でいう赤飯のことです。
以来、通しもん(としもん)という例大祭では、餅ではなく赤飯をお供えすることになっています。
そして、この地域では食べるとバチが当たるとして、なまずを食べないといいます。
また、白なまずという皮膚病には、紙になまずの絵をかき祈願した後、なまずの絵を枕元に敷いて寝ると治るといわれています。
ご祭神
- 健磐龍命(たけいわたつのみこと)
- 阿蘇都媛命(あそつひめのみこと)
- 若彦命(わかひこのみこと)
- 八井耳玉命(やいみみのみこと)
境内社
雨宮神社
稲荷神社
護国神社
秋葉神社
辺田見若宮神社は、2016年(平成28年)の熊本地震で被災しています。
一見すると何事もなかったように見える境内ですが、石造建造物などはまだ再建中でした。
御船川沿いの鳥居は、熊本地震で失っています。
境内からは国道445号線をはさんで、御船川が見えます。
この下流には、現在も大なまずが住んでいるのかもしれません。
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