津森神宮

津森神宮 おほしさんで12地区を巡る熊本空港周辺の守護神

津森神宮は、熊本県上益城郡益城町にある神社です。

津森神宮

境内は、熊本空港南西部に位置する神域となっています。

ご祭神

津森神宮 入口

神武天皇・・・わが国の初代天皇です。

津森神宮 参道

540年、当時の国司、藤原法昌の前に、神武天皇のご霊体が現われました。

津森神宮 周辺の景色

神武天皇の神勅により創建されたと伝わります。

津森神宮 境内の森

このとき、一帯は海の津(船着き場)でしたが、みるみるうちに森となったと伝わります。

津森神宮 鳥居

津森という地名は、この伝説にちなむものです。

津森神宮 鳥居の扁額

楼門のある神社

津森神宮 楼門

楼門は、もともとは仏教寺院の山門として建てられていた建造物です。

津森神宮 楼門の説明板

神仏習合の時代を経て、神社でも見られます。

津森神宮 楼門

ただし、多くの神社は楼門を持ちません。

津森神宮 狛犬

津森神社のように立派な楼門を持つ神社は少数派です。

津森神宮 狛犬

現在の楼門は、1881年(明治14年)、西南戦争後に建てられたものです。

津森神宮

津森神宮のシンボル的建造物です。

津森神宮 楼門内部

七五三の石段

津森神宮 七五三の階段

参道の石段は、社殿から「七段→五段→三段」という順番で組まれています。

津森神宮 境内図

この石段を登った子供は、病気をせずすくすく育つといわれています。

津森神宮 旧鳥居の額石

楼門の前にあるのは、旧鳥居の土石台と額石です。

津森神宮 旧鳥居の土石台

1991年(平成3年)の台風で倒壊するまで、数百年もの間たち続けていた鳥居のものです。

ご神木

津森神宮 ご神木

津森神社には樹齢500年を超える大木が、森となっています。

津森神宮 手水舎と社殿前の2本の銀杏

社殿前の2本の銀杏の間を、男女で手をつないで通ると、いつまでも幸せに過ごせるといわれています。

津森神宮 ご神木の銀杏

銀杏の大木には、夜泣き貝が住んでいます。

津森神宮 夜泣き貝の説明板

この貝を一対(2個)、赤ん坊の枕の下に置くと、夜泣きしなくなるといわれています。

津森神宮 銀杏

夜泣きがとまったら、願解きとして貝を戻さないとご利益がなくなるとされています。

津森神宮 社務所と銀杏

社殿

津森神宮 拝殿前の銀杏

拝殿

津森神宮 拝殿

主祭神をまつる拝殿です。

津森神宮 拝殿内の大絵馬

拝殿でお参りした後は、右回りに境内を周ります。

津森神宮 拝殿

本殿

津森神宮 本殿

主祭神のご神体が収まる本殿です。

津森神宮 本殿

福島の滝桜

津森神宮 福島の滝桜

東 の滝桜 とは、日本大震災復興のシンボルである、福島県三春町のしだれ桜です。

津森神宮 福島の滝桜の説明板

東末社

津森神宮 東末社

東末社のご祭神は、3柱です。

天照皇大神(あまてらすおおのかみ)開運・勝負運
倉稲魂命(うがのみたまのみこと)農耕・商工
十一面観音(じゅういちめんかんのん)無病息災・財福
津森神宮 東末社の説明板

神輿殿

津森神宮 神輿殿

神輿殿には、毎年10月30日に行われる、「お法使(ほし)祭り」で使われる、神輿が展示されています。

津森神宮 神輿

荒っぽく扱われるため、毎年修理をしています。

津森神宮 神輿の説明板

水神さま

津森神宮 水神さま

本殿裏の湧水池には、弥都波能売神(みずはのめのかみ)がまつられます。

津森神宮 水神さま

水神さまの社は、人吉市にある球磨工業高校の伝統建築コースが造営したものです。

津森神宮 水神さまの社

神さまの避難所

津森神宮 神さまの避難所(防空壕)

本殿の裏山には、防空壕が掘られています。

津森神宮 神さまの避難所(防空壕)

大戦中に、空襲からご神体を守るため設けられたものです。

津森神宮 神さまの避難所(防空壕)の説明板

西末社

津森神宮 西末社

西末社は、願かけの社です。

津森神宮 西末社は願かけの社

ご際神は8柱です。

津森神宮 西末社のご祭神
高産日神(たかみむすびのかみ)
神産日神(かみむすびのかみ)
魂留産霊神(たまつめむすびのかみ)
生産霊神(いくむすびのかみ)
足産霊神(たるむすびのかみ)
大宮売神(おおみやのめのかみ)
事代主神(ことしろぬしのかみ)
御膳神(みつけかみ)
津森神宮 西末社

お法使祭り

津森神宮 境内

お法使(ほし)祭りというのは、津森神宮の例祭です。

津森神宮 猿田彦太神の石碑

天宇受売命(あめのうずめのみこと)は、猿田彦命(さるたひこのみこと)の案内で、この地に降臨しました。

以来、津森神宮周辺の12地区を1年毎に巡礼するようになりました。

津森神宮 絵馬

そのため、天宇受売命 (あめのうずめのみこと) はご神体を持たず、毎年仮屋住まいとなっています。

津森神宮 椋(むく)のご神木

一方、津森神宮では国司の藤原法昌が、大祭が滞りなく行わるように天皇の使いを参詣させていました。

この使者を、魔除けの力を持つ使者「お法使(ほし)」という最高の敬称を付け迎えていました。

津森神宮 椋(むく)のご神木

お法使は、津森神宮の大祭の翌日、周辺の12地区を巡行していました。

津森神宮 古くに奉納された石碑

津森神宮の創祀以来続いた2つの伝統が、13世紀半ばに定着し、お法使祭りとなっています。

いまや、町を越えて行わる大祭となっています。

津森神宮 ご神木の森

次の地区の仮屋へ移動する際は、ご神体は神輿で移動します。

神輿には、ご神体が乗っているはずなのに、どういうわけか神輿を田畑に投げ込む風習となっています。

12地区

御船町・・・5地区

平田上・平田下・田原・小谷・杉堂

津森神宮 手水鉢

西原町・・・3地区

瓜生迫・(秋田・土林)・(星田・門出・田中)

津森神宮 社殿

菊陽町・・・4地区

戸次・馬場備・曲手・辛川

津森神宮 社標柱

場所 熊本県上益城郡益城町寺中788

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