井牟田小学校はかつて、熊本県葦北郡田浦町にあった町立小学校です。
1996年(平成8年)に田浦町立田浦小学校と統合し閉校となっています。

2005年(平成17年)には、田浦町と芦北町が合併しました。
跡地の住所は芦北町大字井牟田となっています。
上田浦駅
井牟田小学校の最寄り駅は上田浦駅です。

旧鹿児島本線、現肥薩おれんじ鉄道の駅になります。

かつては、熊本の有数の避暑地、黄金ヶ浜海水浴場の最寄り駅でした。

海水浴シーズンになると、どっと人が押し寄せていました。

駅周辺には、民宿・海の家・食堂などが並ぶ観光街としてにぎわっていました。

それも1980年までのことです。

車でのアクセスが極めて悪く、海水浴客は津奈木町や芦北町の海水浴場へ流出してしまいました。

現在は駅舎はなく、ホーム上で列車を待つことになります。

駅員のかわりに、犬がホームに待機しています。

ちなみに駅舎のような建物は駐輪場です。
井牟田地区
井牟田地区は山と海が迫り、住宅や農地を開発できる場所は限られています。

かつての薩摩街道・現在の国道3号線には、山で遮られた地域です。

二見から御立岬へ抜ける道が、海沿いに続いていますが、軽自動車でも脱輪しそうな狭い道です。

観光街として陰りが見え始めると、一気に過疎化が進んでしまいました。
校舎
鉄筋コンクリート造2階建ての校舎が現存しています。

閉校後は、上田浦地区社会教育センターとして利用されています。

体育館は見当たりませんでした。

以前の航空写真でも体育館らしきものは確認できません。

解体されたのか、もともとなかったのか?

プール跡もありません。

海水浴場が近いので、以前は海で水泳の授業をしていたそうです。

遊具などもすでに撤去されていました。

海の町だけど、山もあるという感じです。

JRの駅まであって、環境としては素敵なところです。

ただ、車社会にはなじまなかったのかもしれません。
沿革
1874年(明治7年) | 二見学校分校井牟田説教場として創立 |
1879年(明治12年) | 田浦小学校井牟田分教場となる |
1881年(明治14年) | 葦北郡第一尋常井牟田小学校となる |
1887年(明治20年) | 田浦尋常小学校井牟田支校へ改称 |
1892年(明治25年) | 井牟田尋常小学校へ改称 |
1905年(明治38年) | 井牟田尋常高等小学校へ改称 |
1941年(昭和16年) | 井牟田国民学校へ改称 |
1947年(昭和22年) | 田浦村立井牟田小学校へ改称 |
1958年(昭和33年) | 田浦町立井牟田小学校へ改称 |
1996年(平成8年) | 田浦小学校へ統合、閉校 |