陣の池は、宮崎県えびの市にあるため池です。

鎌倉時代に田のかんがいのため、湧水を貯めたのがはじまりといわれています。
日向伊東軍の陣地

陣の池とよばれるのは、木崎原の戦いで、池の近くに伊東軍が陣地をかまえたためです。

鎌倉時代につくられたという説もありますが、少なくとも戦国時代には池は存在していました。

陣の池からは水路が続き、 田代地区へ水を送っています。

観光地

陣の池は、 えびの市観光の穴場スポットとして知られていて、 天気がいいと絶え間なく人が訪れます。

湧水を直接貯めているため、水が澄んでいて池の底がよく見えます。

霧島山の火山堆積物であるシラスは色が白く、 光の反射で池の水は青みを帯びています。
コバルトブルーの陣の池🚗 pic.twitter.com/TIIAx2O4F1
— どら@ドライブ旅好き🚗💨 (@doratabicom) May 2, 2022
SNS でも、池の青さを強調した投稿が多くあります。

大池と小池

陣の池には大池と小池があります。

その名の通り、大池は大きいので見ごたえがあります。

水の透明度を確かめたいなら、小さな小池のほうが実感できます。

陣の池の伝承

陣の池に古くから伝わる伝承です。
この伝承は、 住民の生活と水を守るため広められたといわれています。

しかし、本当のところは戦国時代の合戦に、その起源あるという説があります。

戦国武将たちは合戦に明け暮れ、戦死者や斬首者の遺体をこの陣の池に遺棄するようになります。

池の水で刀や鎧の血を洗っては、 敵兵の遺体を遺棄し続けていきます。

陣の池の水温は年間通して 13℃から上がらず、人工池ということもあり魚や微生物も少ない環境でした。

遺体の分解が進まず、それはそれは壮絶な光景が広がったといわれています。

以来、地元では「陣の池では泳いではならない」と代々伝えているといいます。

心霊スポット

アクセス道は、陣の池用水と並行していてます。

道幅は狭く、用水路には蓋もなければガードレールもありません。

とても美しいのですが、道中のリスクも考えると、日が暮れてから近づく場所ではありません。

確認されている怪現象は以下のようなものです。
- 鎧を身に着けた武士がいた
- 池から這い上がる無数の男女をみた
- 池が死体で埋め尽くされていた
仮に伝承が事実であれば、陣の池の湖底には無数の人骨が埋もれていたはずです。


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