木之川内(このかわうち)ダムは、宮崎県都城市山田町にあるロックフィルダムです。
都城盆地の農業かんがいを目的につくられたダムになります。
都城市の豊かな農産資源を支えています。
中心遮水ゾーン型ロックフィルダム
雨量や地震の多い日本では、ロックフィルダムのほとんどが、中央遮水ゾーン型で施行されます。
ダムの中央部をコアといいます。
このコアに水を通さない粘土質の材料を盛り立てて造るタイプのダムのことです。
ロックフィルダムは、床面積が広く重さが分散されるため、地盤が悪い所でも造ることができます。
洪水吐は右岸にあります。
表面は丁寧に石が敷き詰められています。
堤頂長は409mあります。
見事な石積みと、ながーい堤頂が特徴でした。
かんがい用水用のダム
木之川内ダムは、都城盆地農業水利事業の一環として建設されたダムです。
事業者は九州農政局、国の直轄事業です。
取水された水は、パイプラインを通して18か所のファームポンドに送られます。
ファームポンドとは、農地に送水するため、一時的に水をためておく設備です。
ダムの開放状況
ダム周辺は開放されていて、自由に見学できます。
堤頂部も通行できるようにしてあります。
ただし、ダム湖内は立入禁止です。
したがって、釣りもできないことになっています。
今やどこのダムもそうなのですが、生態系保護のため、外来魚の放流は禁止されています。
ダム管理所です。
管理所の表札です。
ダム湖です。
諸元
名称 | 木之川内ダム |
場所 | 宮崎県都城市山田町山田 |
水系 | 大淀川 |
河川 | 木之川内川 |
型式 | ロックフィル |
事業者 | 九州農政局 |
施行者 | 西松建設・東急建設・勝村建設 |
ダム湖 | 木之川内川調整池 |
目的 | かんがい用水 |
最高出力 (発電) | ― |
堤高 | 64.3m |
堤頂長 | 409.7m |
堤体積 | 1,500千㎥ |
流域面積 | 23.5㎢ |
湛水面積 | 40ha |
総貯水容量 | 6,270千㎥ |
有効貯水容量 | 6,010千㎥ |
着手/竣工 | 1983/2009 |
関連記事
【関連記事】ダムがもっと好きになる ダムを楽しむ本をチェックしてみた