宮ヶ野小学校は、熊本県球磨郡多良木町にある町立小学校です。
2010年(平成22年)以来休校となっています。
休校中
宮ケ野小学校は休校にこそなっていますが、現役の小学校です。
校舎がキレイに整備されているのは、いつでも再開校できるようにという理由だけではありません。
多良木町しごと創生機構が、 ドレッシング工場として使っているからです。
生産しているのは、地産野菜を原料にしたドレッシングです。
野菜で野菜を食べる
宮ヶ野小学校で作っているドレッシングのコンセプトは、「野菜で野菜を食べる」です。
RENGA/くまもと県南フードバレー推進協議会
その名も、「野菜で野菜を食べるドレッシング」、コンセプトがそのまま伝わります。
野菜の甘さをうまく引き出し、子供さんでも食べやすいように酸味を抑えてあります。
しかも化学調味料は一切使わず、油分を抑えてあるためカロリーは控えめです。
売れ筋は4種類、オンラインショップで購入できます。
online shop EBESSAN/野菜で野菜を食べるドレッシング
- 焼き玉葱
- ニンジン
- ブロッコリー
- 生姜
宮ヶ野集落
球磨川の支流、宮ヶ野川をひたすらさかのぼります。
宮ヶ野は谷沿いにある集落で、それほど大きくはありません。
それでも、他の谷に比べれば、小学校ができるほど多くの人が住んでいた集落です。
しかも、分校ではなく本校がある規模です。
校内
創立百周年記念碑
宮ヶ野小学校が創立百周年を迎えたのは、1983年(昭和58年)でした。
温故知新の文字は、時の熊本県知事・細川護熙(もりひろ)氏によるものです。
運動場
北側が九州山地の運動場です。
周囲が自然いっぱいなので、遊具など必要ありません。
プール
ブールには、2コースが用意されています。
水泳大会をやるとするなら、必ず一騎打ちです。
この規模では、郡内対抗水泳競技大会会場の選択肢からは外れそうです。
体育館
体育館は、プールの規模と比べると、オーバースペックに見えます。
しかし、地域イベントや式典で使うことを考えると適正規模です。
災害時の避難所ともなると、これでも規模が足りないのかもしれません。
校舎
いまやドレッシング工場なのでしょうが、表向きはあくまで宮ヶ野小学校です。
その証拠に、外観にドレッシング工場の要素は何もありません。
表札も宮ヶ野小学校です。
宮ヶ野名物の壁画
校舎南側には宮ヶ野名物の壁画が描かれています。
寒蘭もカジカガエルも、清流の渓谷ならではの名物です。
「しゃの神さまの伝説」で絵柄はサイ?これは聞いたことがありません。
集落の入り口で、災いが入り込むのを防いでいた「サイの神」というのは聞いたことがあります。
地区外の人は知らなくても、宮ヶ野の人なら誰もが知っている地域固有の伝説のようです。
沿革
1883年(明治16年) | 迫田小学校として創立 |
1896年(明治29年) | 多良木尋常小学校宮ヶ野分教場へ改称 |
1941年(昭和16年) | 多良木国民学校ケ野分教場へ改称 |
1942年(昭和17年) | 宮ヶ野国民学校として独立 |
1947年(昭和22年) | 多良木町立宮ヶ野小学校へ改称 |
2010年(平成22年) | 休校 |
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