槻木中学校跡 現存する木造校舎

槻木(つきぎ)中学校は、かつて熊本県球磨郡多良木町大字槻木にあった公立中学校です。

閉校後は、ふるさとの森休養施設として利用されています。

現況

槻木中学校は、1986年(昭和61年)に多良木中学校へ統合されています。

校舎は、ふるさとの森休養施設として整備され、現存しています。

山間の学校であり、創立当初こそ分校でした。

1955年(昭和30年)には、本校となるほど生徒数がいました。

九州の山間地はどこでもそうなのでしょうが、昭和30年代に人口のピークを迎えています。

以降は、過疎化に少子化が拍車をかけ、人口は減少に転じています。

特に、槻木地区は多良木町の中心部まで、峠越えで30分もかかるため、子育て世代が流出しました。

現在は、高齢化率が8割にも及んでいます。

校舎

校舎は木造平屋建てです。

1990年(平成2年)に、槻木地区公民館として改築されています。

ゴージャスな電球と、吊り下げ型の扇風機が時代を感じさせます。

黒板はそのままですが、床は畳敷きに改装されています。

人吉球磨はひなまつりの槻木会場となっていました。

ひな人形を見たい方は、集落支援員さんに連絡すると中に入れてもらえるようです。

入り口の橋にも、ひなまつりののぼり旗が立っていました。

校庭の真ん中には、キャンプファイヤーのたき火跡がありました。

3コースの25mプールがあります。現在もプールとして使われているのかは不明です。

泳ぎたい方は、近くの河川プールがおススメです。

沿革

1947年(昭和22年)久米村立久米中学校第一分校および第二分校として創立
1948年(昭和23年)久米中学校第一分校と第二分校を統合し槻木分校設立
1955年(昭和30年)久米中学校より独立、多良木町立槻木中学校となる
1986年(昭和61年)多良木中学校へ統合、閉校

閉校後は、多良木中学校内に青雲寮が整備され、槻木地区の学生を受け入れていました。

2008年(平成20年)ごろには、槻木地区の学生もいなくなり、青雲寮も廃寮となりました。

場所 熊本県球磨郡多良木町大字槻木504

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