オーシャンドームというは、かつて宮崎市のシーガイアにあった大型室内プールです。
シーガイア集客の中心施設だったのですが、今はもう見ることができません。
海岸のプール
オーシャンドームは、開閉式の屋根をもつ、世界最大級の室内プールでした。
宮崎シーガイアの中心施設として、1993年 (平成5年)にオープンしています。
人工的な波がよせる140mの人工ビーチがあり、まるで海にいるようでした。
宮崎のビーチがすぐそこにあるのに、プールだったのには理由があります。
このあたりの海岸は、浅瀬が少なく波が荒いうえ、強烈な離岸流が発生します。
シーガイア – Wikipedia
子どもを安全に泳がせるため、プールを選択したといわれています。
2007年 (平成19年) の営業を最後に、2017年 (平成29年) に解体されています。
現在はアスリート強化拠点・ナショナルトレーニングセンターに生まれ変わろうとしています。
スペック
幅 | 300m |
奥行 | 100m |
高さ | 38m |
総工費 | 420億円 |
世界最大の室内ウォーターパークとして、ギネスブックに登録されています。
大理石を砕いたというビーチの砂も、今となってはリッチなエピソードです。
入場料
大人 | 4,200円 |
中高校生 | 3,100円 |
子ども(4歳以上~小学生) | 2,000円 |
のちに料金は値下げされています。
2001年~2005年 | 大人 2,500円 |
2005年~2007年 | 大人 2,000円 |
オーシャン 45
オーシャン 45 というのは、現在のシェトラン・グランデ・オーシャンリゾートのことです。
43 階建てのホテルなのですが、地下2階をトータルすると 45 フロアーなのでついたネーミングです。
世界のお金持ちを呼び込もうとしたホテルですので、リゾートホテルとしての設備は充実しています。
シーガイア – Wikipedia
ただし、オープン当初の料金設定はなかなかのもので、かなり奮発して宿泊した覚えがあります。
フェニックスリゾート
宮崎シーガイアは、リゾート法に基づく第1号指定プロジェクトです。
運営するフェニックスリゾートは、宮崎県と宮崎市が50%を出資する第3セクターでした。
しかし、その計画はバブル期に策定されたものです。
バブル崩壊と割高な料金設定から利用客は低迷し、毎年 200億円前後の赤字が累積しました。
ついには 1999年(平成11年)、メイン銀行である第一勧銀が撤退します。
その後も県はなんとか支えようとしますが状況は変わらず、2001年 (平成13年) に会社更生法の申請をしています。
総事業費 2000 億円以上といわれる一連の施設は、162億円で外資系企業(リップル・ウッド・ホールディングス)に売却されています。
現在の筆頭株主は、日本のエンタメコンテンツ事業を手掛ける、セガサミーホールディングスです。
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