おいちの墓とは、熊本県球磨郡あさぎり町須恵にある、室町時代のお墓です。
妊婦と子ども守る、おいちの悲しい、いい伝えが残っています。
おいちとは?
おいちの墓は、名前のとおり「おいち」という人物のお墓です。
室町時代に、この地域の地頭であったの平河氏です。
この地頭の娘「おいち」は、縁あって嫁いでいきました。
しかし、嫁いだ後に婚前に妊娠していたことがわかりました。
里に返された「おいち」は、帰る途中で自害して果ててしまいました。
自害するとき、
「魂は後世までとどまり、妊婦をお守りします」
と遺言しました。
六地蔵石碑
おいちの魂は、六角形の石碑に六地蔵を彫りまつられました。
なにせ、室町時代の古い石碑です。
何百年の間、風雨にさらされ地蔵像が確認できるのは、1面だけになっています。
しかし、おいちの話は、長い年月が経った現在も、石碑とともに語り継がれてきました。
現在でも、妊婦と子どもの守り神として、多くの人がお参りをしています。
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近くの上手(うわて)観音堂も、子供や妊婦を守る観音さまです。
おいちの墓と上手観音はセットで訪問されています。