紫尾(しび)小学校は、かつて鹿児島県薩摩郡さつま町にあった公立小学校です。
正門前の歩道が公園になっていて、紫尾小学校の136年の歴史がわかるようになっています。
紫尾山
紫尾というのは、紫尾山にちなむさつま町の地名です。
標高は1067mで、北薩地域の最高峰になります。
名前の由来には2つの説があります。
いたため紫尾山と名付けた。
ことから紫尾山と名付けた。
どちらにしても宗教味を帯びた伝説であり、紫尾山をご神体とした山岳信仰が発展した地域ということがわかります。
紫尾山は、出水市とさつま町にまたがっていて、いずれの山麓にも紫尾神社が建っています。
どちらも、古来からの宗教の聖地です。
紫尾温泉
さつま町の紫尾地区は、温泉地として知られています。
泉源が紫尾神社の本殿直下にあるという、まさに神の湯です。
当初は、紫尾神社の前身となる神興寺の僧侶だけが浴用として使っていました。
次第に「神の湯」が知られ、多くの人が訪れるようになります。
江戸時代には、湯治場として知れ渡りました。
学校遺構
正門前の歩道
紫尾小学校の正門前は、歩道が公園化されています。
ちょうど桜の開花時期で、いい景色を見ることができました。
フジ棚がありますので、フジの開花時期も楽しみです。
閉校記念の掲示板
学校敷地に入らなくても、正門前の歩道に紫尾小学校の閉校を記念する掲示物があります。
紫尾小学校の沿革です。
136年の歴史と、歴代校舎の写真です。
初代の木造校舎は、1970年(昭和45年)まで使われました。
2代目は鉄筋コンクリート校舎でした。
現在残っているのは、3代目の木造2階建て校舎です。
閉校記念碑
閉校記念碑は、歩道の公園に向って建てられています。
並んでいるのは、校歌の碑です。
校門
階段はコンクリート製ですが、石垣と門柱は石造です。
校舎
少しだけ、建物を見せてもらいました。木造ですが、大昔の木造校舎とはかなり違います。
木造のあたたかみは残しつつ、新しいデザインでとてもいい感じの校舎です。
玄関の部分は少し色を変え、いいアクセントになっています。
体育館もカマボコ屋根ではなく切妻屋根で、木造校舎とデザインがマッチしています。
通用門
先生たちが、車で出入りしていた門です。
こちらにも玄関があります。
門柱と表札も残っていました。
沿革
1880年(明治13年) | 恩斉小学校として創立 |
1890年(明治23年) | 紫尾簡易小学校へ改称 |
1892年(明治25年) | 紫尾尋常小学校へ改称 |
1924年(大正13年) | 紫尾尋常高等小学校へ改称 |
1941年(昭和16年) | 紫尾国民学校へ改称 |
1947年(昭和22年) | 鶴田村立紫尾小学校へ改称 |
1963年(昭和38年) | 鶴田町立紫尾小学校へ改称 |
2005年(平成17年) | さつま町立紫尾小学校へ改称 |
2016年(平成28年) | さつま町立柏原小学校へ統合 閉校 |
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