旧田原村役場(きゅうたばるそんやくば)というのは、かつて宮崎県西臼杵郡にあった村の庁舎です。
歴史的建造物で、国の有形登録文化財となっています。
田原村(たばるそん)
田原村は、かつて宮崎県西臼杵郡にあった地方自治体です。
1889年(明治22年)の町村制施行時に、それまでの五ケ所村・河内村・田原村が一緒になってできた村です。
1956年(昭和31年)に、高千穂町・田原村・岩戸村が対等合併し、新町制による高千穂町が誕生したことで消滅しています。
現在の高千穂町の西域を占める、五ヶ所・河内・田原の3地区が村域でした。
役場があったのは、3地区の地理的な中心・河内地区です。
概要
現存する庁舎は、1927年(昭和2年)竣工したものです。
木造瓦葺2階建てで、建築面積は158.89㎡・床面積は307.32㎡です。
1階は村長室と事務室、2階は議場や会議室・書庫として使われたといいます。
洋館的な造りの中に和風要素も取り入れ、当時の時代背景を反映したデザインとなっています。
田原村消滅後も、高千穂町役場田原出張所として使われていました。
1978年(昭和53年)に、役所としての役割を終えています。
高千穂往還
藩政時代に、肥後国(現在の熊本県)と日向国(現在の宮崎県)を結んだ街道が、日向往還です。
なかでも国境から高千穂までを、高千穂往還とよんでいました。
河内は国境の要衝で、関所が置かれ宿場町として発展しています。
明治時代以降も自動車が普及するまでは、交通の要衝地でした。
沿革
1889年(明治22年) | 五ケ所・河内・田原の旧3村で田原村が発足 |
1927年(昭和2年) | 現存庁舎竣工 |
1956年(昭和31年) | 田原村と高千穂町・岩戸村が対等合併・新町制による高千穂町となる 庁舎は高千穂町役場田原出張所となる |
1978年(昭和53年) | 田原出張所のが新築移転・庁舎は商店会に譲渡 |
2014年(平成26年) | 有形文化財として登録 |
関連記事
【関連記事】笠沙町役場 文化遺産にしたい歴史的建造物的な庁舎