高鍋大師 十一面くわんのん

高鍋大師 日向灘を見下ろすビミョーな石造群が圧巻の観光地

高鍋大師(たかなべだいし)というのは、宮崎県高鍋町にある石像群です。

高鍋大師 親子孫亀

完成度は別として圧倒的存在感があり、いまや高鍋町の一大観光資源となっています。

プロローグ

高鍋大師 八十八ヶ所49番

入口の方の八十八ヶ所の仏像を見ると、何の違和感もありません。

高鍋大師 八十八ヶ所30番

いっしょに彫ってあるお経は、素人感のあるひらがななのですが・・・

高鍋大師 八十八ヶ所31番

前評判と違い、高い完成度に見えます。

高鍋大師 鬼?

このあたりから、作風が違ってきます。

高鍋大師

中に入ってみると様子が一変します。

高鍋大師 本堂

クオリティは?

高鍋大師 スサノオノミコト

石像のクオリティなのですが、ハッキリいって素人目から見てもビミョーです。

高鍋大師 大型石像のつっかえ棒

大きな像は、スチール製のつっかえ棒で支えられています。

高鍋大師 ニワトリ

仏像だけではなく、にわとりの石像があります。

高鍋大師 ダチョウ

ダチョウ・・・

高鍋大師 みとこモん

「みとこモん」って、となりに「すけさん」と「かくさん」いますから絶対水戸黄門です。

高鍋大師 水戸黄門一行

中途半端な完成度で、作品の愛嬌もないとミステリー感が出てしまいます。

高鍋大師 力也のかみ

しかし、高鍋大師の石造群は、神仏像でありながら陽気なキャラクター感がにじみでています。

高鍋大師 大型石像

逆にその素人感が受けて、人気が高まったスポットです。

高鍋大師 大師像

地元では親しみを込めて「おだいっさん」とよばれているようです。

高鍋大師 小型石像

いまや、町をあげて観光資源としてPRしています。

なんと、エッセイ&写真集まで発売されています。

景観地

高鍋大師から見た高鍋町の景色

高鍋大師は小高い丘の上にあり、小丸川の河口を見下ろす景観地にあります。

高鍋大師から見た高鍋町の景色

さらには、高鍋の町と日向灘が見えます。

高鍋大師 持田古墳

道中の道幅は狭いものの、丘の上には広々とした駐車場が整備されています。

高鍋大師 花守山公園

さらに、持田古墳一帯となる花守山の観光開発は、これから進められる予定です。

高鍋大師 駐車場

宮崎県観光遺産に選定されるなど、最近は県もPRに一役買っています。

高鍋大師 入口

ちなみに、高鍋町のゆるキャラは「たか鍋大使くん」です。

たか鍋大使くん

たか鍋大使くん 公式ブログ

もちろん高鍋大師の「十一面くわんのん」がモデルです。

高鍋大師 十一面くわんのん

岩岡保吉さん

高鍋大師 スサノオノミコト

驚くのは、このたくさんの石造群がたった1人で造られていることです。

高鍋大師

しかも彫像したのは、僧侶でも石工でも仏師でもありません。

高鍋大師

町内で米穀店を経営していた、岩岡保吉さん(1889~1977)でした。

高鍋大師

四国八十八箇所を巡礼していた岩岡さんは、高鍋八十八箇所を建設することを決意しています。

持田古墳49号墳

場所は持田古墳のなかですが、もともと岩岡さんの所有地ではありませんでした。

高鍋大師

古墳群の盗掘に心を痛めた岩岡さんが、私財を投じ用地を購入しています。

高鍋大師

時は1933年(昭和8年)、このとき岩岡さんは43歳でした。

高鍋大師

土地の造成からはじまり、生涯の間に700体を超える石像を造られたことに、さらに驚かされます。

高鍋大師 茶碑

場所 宮崎県児湯郡高鍋町大字持田

高鍋大師

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