トロントロンというのは、宮崎県川南町にある地名です。
へんてこりんな地名ですが、軽トラ市でとても有名になっています。
地名の由来は?
トロントロンという地名になったのは諸説あります。
川南町には、西にある尾鈴山など九州山地からの伏流水が流れています。
そのため、いたるところから湧き水が出ています。
川南を往来する人の休憩場所では、いつも「トロントロン」という水の音が響いていました。
いつの間にか休憩所あたりは、トロントロンという地名になりました。
西南戦争で薩軍が敗走する際、兵士たちがぬかるんだ地面を「トロントロンとしている」といっていました。
それを聞いていた地元民は、トロントロンという地名にしました。
西南戦争の際に、西郷隆盛一行が川南に立ち寄りました。
西郷どんは、湧水の音が「トロントロン」と聞こえるといいました。
以来、この地はトロントロンとよばれるようになりました。
その1が有力説ですが、その2も捨てがたい説です。
その3は、その1とその2を合体させています。
トロントロン軽トラ市
トロントロン商店街は軽トラ市で知られます。
軽トラ市というのは、軽トラックの荷台に食料品、衣類、雑貨などの商品を陳列して販売する臨時市です。
\川南トロントロン軽トラ市スタートしました/
— ゆう🌻みやざきの情報まとめライター (@miyazaki_writer) June 25, 2022
6月26日(日)8時~開催
日本一の軽トラ市!
詳しくはこちら↓https://t.co/YW47VD9I29#宮崎県 #宮崎マルシェ pic.twitter.com/FDxkG04a99
2006年(平成18年)からはじまり、いまや来場者は毎回約1万人、まるでお祭りです。
そして、出店台数の約130台は、日本一の軽トラ市です。
川南合衆国
そもそも川南町は、日本三大開拓地のひとつです。
青森県十和田市 |
福島県矢吹町 |
宮崎県川南町 |
戦後の深刻な食糧不足と復員者の就労確保のため、国営で農地開拓が行われました。
日本各地から農業移住者がたくさん集まりました。
そのため、移民の国アメリカ合衆国にちなんで、川南合衆国といわれていました。
実際、町民の先祖の出身地は、47都道府県すべてにわたるといいます。
住民が地名を決める
川南は開拓の町なので、新しい集落にはもともとの地名がありません。
そのため、新しい土地に3世帯が集まると、好きな地名をつけることになっていました。
「銀座」「赤坂」「六本木」といった、都心の繁華街と同地名があるのはそのためです。
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