東郷小学校は、かつて鹿児島県薩摩川内市東郷町にあった公立小学校です。
2019年(平成 31 年)に、薩摩川内市立東郷学園義務教育学校へ移行しています。
前園真聖選手の母校
東郷小学校は、元サッカー日本代表の前園真聖選手の母校になります。
小学校時代から県大会で活躍しています。
進学した東郷中学校時代には、県の選抜選手に選ばれています。
さらに、鹿児島実業高校時代は、選手権での準優勝により全国に知られるようになります。
アトランタオリンピックでは日本代表に選出、28年ぶりに本大会出場を決めています。
本戦ではブラジルから大金星(いわゆる「マイアミの奇跡」)を挙げ、知名度は世界的なものになっています。
薩摩川内市立東郷学園義務教育学校
東郷小学校は、旧東郷町の中心地に位置していました。
3階建ての大きな校舎が、生徒数の多さを物語ります。
薩摩川内市では、旧東郷町の5小学校と1中学校を新設統合することになりました。
2019年(平成31年)に、小中一貫教育の新設校を開校しました。
旧東郷町
1889年(明治22年)に、藩政時代の東郷が町村制施行により、上東郷村と下東郷村となっ
ています。
東郷小学校があった斧淵村は、上東郷村の大字斧淵になっています。
1952年(昭和 27 年)に町制施行、東郷町へ改称しました。
2004年(平成16年)に、9市町村が合併、薩摩川内市となりました。
御中主神社(妙見宮)
妙見宮は正式には、御中主神社(みなかぬしじんじゃ)ですが、通称は「みょうけんどん」です。
東郷小学校の入口に立つ赤い鳥居は、「みょうけんどん」のものです。
運動場の先にある山に、学校創立のはるか前、室町時代以前からあった神社です。
1570年に宮之城島津氏によって再興されています。
現在は、運動場の脇に社殿が移されています。
ご祭神
- 雨御中主神(あめのみなかぬしのかみ)
- 妙見大菩薩(みょうけんだいぼさつ)
雨御中主神(あめのみなかぬしのかみ)は、天の中央から宇宙を統括する神といわれています。
妙見大菩薩(みょうけんだいぼさつ)は、北斗星から人々の幸福を祈っている仏さまです。
学校遺構
2019年(平成31年)に閉校したばかりです。
構内は今のところ閉校時のままです。
ただし、すっかり片づいていて現役感はありません。
いろんな岩石をならべた展示もそのままです。
残された記念碑から現在の校舎は、1977年(昭和52年)に落成したことがわかります。
内部には木材が使われています。
プールは創立95周年事業でつくられたようです。
沿革
1873年(明治6年) | 第 42 郷校として創立 |
1886年(明治19年) | 東郷簡易小学校へ改称 |
1892 年(明治25年) | 東郷尋常小学校へ改称 |
1926年(大正 15年) | 東郷高等尋常小学校へ改称 |
1941年(昭和16年) | 東郷国民学校へ改称 |
1947年(昭和22年) | 上東郷村立東郷小学校へ改称 |
1952年(昭和27年) | 東郷町立東郷小学校へ改称 |
2004年(平成16年) | 薩摩川内市立東郷小学校へ改称 |
2019年(平成31年) | 閉校 薩摩川内市立東郷学園義務教育学校へ移行 |
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