天君(あまぎみ)ダムは、熊本県上益城郡御船町にあるダムです。
一帯では、恐竜の化石が発掘されています。
天君ダムの露頭
露頭というのは、地層や岩などが地表に現れていている場所のことです。
天君ダムの右岸を少し下ったところにある露頭からは、恐竜の化石が見つかっています。
恐竜の化石が発掘されるのは、御船層群とよばれる約九千年前の地層です。
以前から御船層群では、白亜紀の貝や植物の化石が見つかっていました。
そのため、恐竜の化石がみつかるならここだと注目されていました。
ならばと、発掘してみたくなりますが、一般人の化石発掘は固く禁じられています。
ダム管理所
天君ダムの管理所は、矢形川の左岸側です。
もともと、防災ダムであり洪水調整が目的です。
非常用洪水吐には、ラジアルゲートが2門備えられています。
天君ダム竣工当時には、どこの県営ダムにも遠隔操作という概念がありませんでした。
そのため、管理所職員が常駐する前提で設計してあります。
最近は、多くのダムが無人化されています。
天君ダムも職員が常駐している気配はありませんでした。
また、2021年(合和3年)現在、ダムカード自体発行されていません。
矢形川を上流に上ると集落がありますが、天君ダム周辺には集落も見当たりませんでした。
釣りと花見
堤頂部は、車で通ることができます。
防災専用ダムとはいえ、ダム湖には水があります。
湖面まで降りれそうな感じですが、釣りスポットとしての人気はありません。
現に、この日も誰一人として釣り人を見かけませんでした。
今日は立岡行ってバス居なかったから、ツーリングしに御船の方行きよったら、そういえば天君ダムの存在を思い出して行ったら釣り出来そうになかった😇 pic.twitter.com/gN33nNCgHB
— シソ (@SYSOfishing) January 28, 2021
御船町の天君ダムと言う所ですが、余り訪れる人がいないので花見の穴場です。 pic.twitter.com/sh53qb5ZLJ
— はな (@vodka0404hana) March 25, 2018
実は、花見の穴場的名所として人気があります。
ただし、公園的な名所ではなくトイレもないので、バイクツーリングで行く人が多いです。
ふだんは、ひっそりしています。
諸元
名称 | 天君(あまぎみ)ダム |
場所 | 熊本県上益城郡御船町 |
水系 | 緑川 |
河川 | 矢形川 |
型式 | 重力式コンクリート |
事業者 | 熊本県 |
施行者 | フジタ |
ダム湖 | ー |
目的 | 洪水調整 |
最高出力 (発電) | ー |
堤高 | 39m |
堤頂長 | 195m |
堤体積 | 85千㎥ |
流域面積 | 14.7㎢ |
湛水面積 | 15ha |
総貯水容量 | 1,661千㎥ |
有効貯水容量 | 1,340千㎥ |
着手/竣工 | 1961/1970 |
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