あさぎり駅　通称ポッポー館は、大きな駅舎でイベントも盛ん│Harada Office Weblog

あさぎり駅はくま川鉄道湯前線の駅です。

JR西日本山陽本線の「朝霧駅」と読み方は同じですが、くま川鉄道の「あさぎり駅」はひらがなで表記します。

特徴

旧国鉄の廃止対象路線であったローカル線の駅にしては大きい建物です。

駅舎のほか、多目的ホールや会議室、図書コーナー、テナント、展望台を備える複合施設となっているためです。

駅名はあさぎり駅ではありますが、建物全体は「商工コミュニティーセンター」といいます。

愛称は「ポッポー館」、1999年（平成11年）に木造の旧駅舎を解体し新築しています。

今では、展示やイベントをする施設として定着しています。

くま川鉄道の観光列車「田園シンフォニー　はぴねす♡トレイン」（通称・はぴトレ）では、展望台に登ったり、記念撮影をする駅となっています。

くま川鉄道湯前線は全線単線です。

上り列車と下り列車はこのあさぎり駅で離合します。

ちょっとマニアックな用語になりますが、閉塞方式はタブレット閉塞方式が使われています。

閉塞というのは、鉄道で言う衝突しないようにするシステムのことです。

終着駅方面に行った列車がタブレットを持って帰ってこないと、次の列車が終着駅方面に入れないようにするシステムです。

JR各社では、2012年（平成24年）にタブレット閉塞式を全廃しています。

現在、全国でタブレット交換が見られるのは、くま川鉄道湯前線と由利高原鉄道海山ろく線の2路線だけになっています。

あさぎり駅では全国でも珍しいタブレット交換がみられます。

1期9話「あやかし祓い」で夏目と名取さんが歩いていた場所は、あさぎり駅前の交差点がモデルでした。

ただし、交差点拡張で大部分の建物が取り壊されて、風景は一変しています。

©緑川ゆき・白泉社/「夏目友人帳」製作委員会

ポッポー館の展望台からの風景です。

©緑川ゆき・白泉社/「夏目友人帳」製作委員会

この交差点が拡張されました。

あさぎり駅は湯前線が開通した1924年（大正13年）からありました。

開業当時は免田町（当時は村）の中心でしたので「免田駅」という駅名でした。

2009年（平成21年）に「あさぎり駅」に改称しています。

85年間も「免田駅」だったものを「あさぎり駅」に変えたのは理由があります。

2003年（平成15年）に駅のある免田町は市町村合併で「あさぎり町」となっていました。

市町村合併後も「免田駅」を名乗って言いましたが、6年経過し町の名前も定着したころ「あさぎり駅」に改称されました。

興味ない方はスルーで、一応歴史をご覧ください。

1924年（大正13年）	旧建設省湯前線の駅として開業
1949年（昭和24年）	日本国有鉄道発足、国鉄免田駅となる
1980年（昭和55年）	貨物営業廃止
1987年（昭和62年）	国鉄分割民営化に先立ち、湯前線は第3次特定地方交通線として廃止が承認されました
1987年（昭和62年）	国鉄分割民営化、JR九州免田駅となる
1989年（平成元年）	JR九州の廃線に伴い、くま川鉄道が継承
1999年（平成11年）	新駅舎竣工
2009年（平成21年）	あさぎり駅に改称