人吉ループ橋というのは、熊本県人吉市の国道221号線にあるループ橋です。

一部のマニアの間では、熊本県の心霊スポットとよばれています。
加久藤峠

国道 221号線の、人吉市からえびの市へ至る区間にある峠を加久藤峠といいます。

加久藤峠は自動車交通が発達するのに従い、重要なポイントになりました。

しかし、昔からの馬車道を舗装した車道は、危険な山道で難所といわれていました。

そのため、1966年(昭和41年)から改良工事が行われています。

その最たる施設が、トンネルとループ橋です。

竣工年 | 施設名 |
1972年(昭和47年) | 加久藤トンネル |
1977年(昭和52年) | 人吉ループ橋 |
1979年(昭和54年) | えびのループ橋(霧の大橋) |

着工から14年かかって、国道221号線加久藤峠区間は改良をみています。

かつては観光スポット

一般国道221号線は九州自動車道の開通まで、宮崎・鹿児島から熊本・福岡向かう主要道路となります。

人吉ループ橋は、竣工当時は「東洋一のループ橋」というキャッチフレーズで売り出していました。

しばらくは、観光地として多くの人が訪れることになります。

ループ橋のたもとの駐車場には、トイレが整備されていました。

今となっては、木が成長してループ橋は見えませんが、竣工直後は駐車場からループ橋が見えていました。

橋脚の下の遊歩道は、観光スポットだった名残りです。

のちに九州自動車道が南北から延伸してきます。

高速バスは、えびの IC~人吉IC間は、一般国道221号線を走っていました。

そのため、ゴールデンウィークや盆正月になると、大渋滞がおこることもしばしばありました。

九州自動車道の開通

人吉・えびの両IC間の九州自動車道開通は、1995年(平成7年)のことです。

これにより、青森から鹿児島までが、高速道路でつながっています。

しかし、一般国道である 221号線は交通量が急減します。

高速道路開通前に沿線にあったお店も、半数以上が閉店しています。

ループ橋も各地に建設され、珍しいものでもなくなりました。

いつしか人吉ループ橋に観光目的で訪れる人は、ほとんどいなくなってしまいました。

心霊スポット

人吉ループ橋には、いつのころからか心霊スポットに数えられるようになっています。

実は、具体的な霊の目撃情報は多くありません。

ただし、交通事故により転落して亡くなった方がいらっしゃるのは事実です。

投身自殺があったという、うわさ話もききます。

現在は、車の往来も少なくなり、夜間にはひっそりします。

そして、一部のマニアの間では、心霊スポットとして定着しています。

場所 熊本県人吉市大畑町
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