祝子川(ほうりがわ)発電所は、宮崎県延岡市にある、役目を終えた発電所です。
祝子川の道向かいにたたずみ、廃墟マニアを魅了しています。
有名な遺構
祝子川発電所は、マニアの間ではかなり有名な遺構です。
宮崎県道207号岩戸延岡線から、道向かいに見ることができます。
唯一接続していたつり橋は、老朽化により崩落しています。
そのため、訪れる難易度がとても高くなりました。
それでも、沢に降りて祝子川を渡る強者がいます。
川を渡るのも危険ですが、建物は崩落がはじまっていてさらに危険なので、とてもおススメできません。
しかし、命がけでも近くで見たい気持ちはよくわかります。
祝子川の発電所
五ヶ瀬川水系祝子川では、現在4つの水力発電所が稼働しています。
いずれも宮崎県企業局が事業者となります。
発電所名 | 最大出力 | 竣工 | 取水口 |
上祝子発電所 | 3300kw | 1972 | 上祝子取水堰 |
祝子第二発電所 | 35kw | 2012 | 祝子ダム |
祝子発電所 | 17300kw | 1972 | 祝子ダム・檜山谷取水堰・小檜山谷取水堰 |
浜砂発電所 | 2400kw | 1992 | 浜砂ダム |
これらの発電所が稼働する、ずっと前からあったのが、祝子川発電所です。
発電所名 | 最大出力 | 竣工 | 取水口 |
祝子川発電所 | 3200kw | 1930 | 祝子ダムの下流に取水関跡があります |
祝子川発電所は、九州電力が事業者でした。
1969年(昭和44年)からはじまった、祝子川総合開発事業により廃止されています。
主要機器は移設
実は上祝子発電所の機器は、祝子川発電所で使われていたものを移設したものです。
祝子川発電所遺構の中をさがしても、主要な発電機器は残されていません。
しかし、これらの機器も老朽化したため、1997年(平成9年)に更新されています。
更新後の発電機器は、最大出力が100キロワット増加しています。
沿革
1930年(昭和5年) | 延岡電気により祝子川発電所竣工 |
1930年(昭和5年) | 九州水力電気が延岡電気の筆頭株主となる |
1942年(昭和17年) | 九州水力電気が九州配電へ統合 |
1951年(昭和26年) | 電力事業者再編で九州電力が継承 |
1972年(昭和47年) | 祝子川総合開発事業により廃止 |
場所 宮崎県延岡市檜山
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