ホテルフライトというのは、かつて熊本県人吉市にあったラブホテルです。
現存するという情報に基づき、近くを通る際に確認してきました。
加久藤峠
ホテルフライトは、1980年代に開業したといわれています。
国道221号線の加久藤峠区間は、九州南部と熊本を結ぶ難所でした。
しかし、1979年(昭和54年) までに、加久藤トンネルと2つのループ橋が完成し、快走国道に変身しました。
もちろんその当時、高速道路などなく、加久藤峠を越えるには国道221 号線が最短コースでした。
当時としては珍しかったループ橋の効果もあり、どっと車が押し寄せることになります。
同時期に、国道221号線沿いのこの区間には、多くのラブホテルが建ち並びました。
旧道沿いのホテル
ホテルフライトは、 加久藤峠区間改良後に開業したことになります。
しかし、なぜか建てられたのは、国道221 号線の旧道沿いです。
旧道となり地価が安かったのか・・・許可が取りやすかったのか・・・
とにかく、現在の国道221号線からはその姿すら見えません。
もちろん、以前は新道にホテルの大きな看板が設置され、旧道へ導いていました。
九州自動車道の開通
1995年 (平成7年)に事態が一変します。
九州自動車道が延伸し、加久藤峠区間に高速道路が開通します。
国道221号線の加久藤峠区間は、交通量が急減しました。
沿線の店舗は次々に店仕舞いすることになります。
ホテルフライトの閉業時期はわかりませんが、おそらく九州自動車道の全通が影響していると考えられます。
なぜフライト?
今となっては、名前の由来など知る由もありません。
かつての国道221号線は、熊本県南部と鹿児島空港を最短距離で結ぶルートでした。
空港を利用する客層がターゲットだったのか、山の中のホテルなのに付いた名前は「フライト」です。
場所 熊本県人吉市大畑町
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