川南諏訪神社は、鹿児島県南大隅町根占にある神社です。

鳥居が2つ並ぶ「並立鳥居」で有名です。
なぜ鳥居が2つあるのか?

川南諏訪神社は、1495年(明応4年)に信州(現在の長野県)の諏訪神社を勧請したものです。

現在の長野県の諏訪大社は一社です。

しかし、明治になるまでは諏訪湖をはさんで、諏訪神社上社と諏訪神社下社と 2 つの神社でした。

川南の諏訪神社も、かつては上宮と下宮が並んで建っていたといいます。

向かって右が上宮で、向かって左が下宮でした。

同じ社地に上宮と下宮を並べるのは、薩摩藩や大隅藩の諏訪神社でよく見られたようです。

時が流れるうちに、上宮と下宮は一つの社殿となりました。

しかし、鳥居は現在でも2つのまま、並んで建てられています。

参拝の風習

本来の諏訪神社では、先に上社に参り、次に下社に参るのが風習でした。

しかし、現在の川南諏訪神社では逆になっています。

左の鳥居から入り、右の鳥居から出るのが風習になっています。

つまり、下宮の鳥居から入り上宮の鳥居から出ます。

ご祭神

- 建御名方命(たけみなかたのみこと)
- 事代主命(ことしろぬしのみこと)

上宮にまつられるのが、建御名方命(たけみなかたのみこと)です。
兄神になります。
向かって右の鳥居が上宮の鳥居です。

下宮にまつられるのが、事代主命(ことしろぬしのみこと)です。
弟神になります。
向かって左の鳥居が下宮の鳥居です。

ご利益

鳥居が仲良く並んでいることにちなんで、縁結びにご利益があるとされています。

社殿に、よだれかけが奉納されているのは、安産や子供の健やかな成長を願っています。

「厄除け・厄払い」の上り旗が目立ちました。

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