熊本空港は、熊本都市圏と阿蘇山一帯の空の玄関口です。
愛称は阿蘇くまもと空港ですが、空港があるのは阿蘇市でも熊本市でもありません。
ターミナルビルがあるのは益城町、滑走路があるのは菊陽町となります。
新しいターミナルビル
2016年(平成28年)の熊本地震で被災した熊本空港は、ターミナルビルを建て替えています。
現在の熊本空港のターミナルビルは、2023年(令和5年)に供用をはじめたばかりです。
しかし、売店やレストランの大半が、保安検査後に飛行機を利用する人だけが入れるエリアにあります。
そのため、「送迎に来た人が楽しめない」というウワサで評判でした。
訪れてみるとほんとうにほとんどのお店が、一般客の入場制限エリアにあります。
なるほど、今のところ「飛行機に乗らない人も遊びに行ける空港」といえないのは間違いありません。
一般エリアの商業施設は、2024年(令和6年)の秋ごろ、ターミナルの東側に開業する予定です。
一般エリア
2023年(令和5年)現在、一般エリアにあるお店は、和風レストラン1店舗とタリーズコーヒーと、「あそーら」というおみやげやさんとセブンイレブンだけです。
だからといって、全く楽しめないわけではありません。
ワンピース像が紹介されていたり、フォトコンテストの歴代入賞作品が展示されたりしています。
2016年(平成28年)に発生した、熊本地震は記憶に新しいところです。 その復興支援をするために、ワンピースのキャラクターが被災した各地に配属されています。 ONE PIECE とは? […]
暫定的に自販機のフードコートも用意されていますが、本質的には商業施設のオープンを待つことになります。
宮崎空港との比較
空港旅客数をみると、九州では福岡空港、鹿児島空港に次ぐ、第3位を宮崎空港と争っています。
発着便数についても同じです。
熊本空港のほうが少しだけ国際線が多く、宮崎空港のほうが少しだけ国内線が多くなっています。
市街へのアクセスは、圧倒的に宮崎空港の方が優位です。
熊本空港の場合、距離以上に道路の混雑状況が、市街アクセスを悪く感じさせています。
TSMC熊本工場の稼働でさらに悪化する予測も・・・
そこで、JR豊肥線肥後大津駅から、空港アクセス鉄道の整備が検討されています。
熊本空港の歴史
もともとの熊本空港は、旧日本陸軍の健軍飛行場を利用し、1960年(昭和35年)に開港しています。
しかし、健軍飛行場周辺は戦前、三菱重工業の飛行機工場ができてから都市化がはじまっていました。
健軍飛行場の滑走路は1200mしかなく、旧熊本空港は当初より暫定的な位置づけだったといわれています。
なお、旧熊本空港のターミナルビル跡地は、現在は熊本県立大学になっています。
現在の熊本空港は、1963年(昭和38年)に着工、1971年(昭和46年)に開港しています。
なお、滑走路の長さは2500m。旅客機のジェット化と大型化を見据えたものでした。
1977年(昭和57年)には、3000mに延長されています。
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