香梅ヶ渕　殿さまも遊んでいた喜入旧麓の景勝地│Harada Office Weblog

香梅ヶ渕(こべがふち)というのは、鹿児島市喜入町の八幡川にある渕です。

鹿児島県内武家屋敷群・麓の日本遺産認定を受けて脚光を浴びています。

香梅ヶ渕伝説

喜入の殿さまが､渕のほとりで宴会を催したときのお話です。

香梅という美しい侍女の帯が擦れ、音がしました。

殿さまは、香梅がおならをしたと指摘しますが、香梅は否定します。

家来の一人が､「川に杯を流して下流に流れれば香梅は潔白である」と提案しました。

香梅が杯を流すと、川が大きく蛇行しているため、上流へ向かって流れ出します。

失望した香梅は渕に身を投げてしまったといいます。

それ以来、この渕は香梅ヶ渕とよばれるようになりました。

喜入旧麓には、昔の街並みが残る分道が狭く、路上には車をとめるスペースがありません。

喜入旧麓巡り用に、無料駐車場が用意されています。

旧麓ふれあい広場の駐車場からは、香梅ヶ渕まで歩くと遠くなります。

肝付氏墓地を通り過ぎ、南へ行ったところにも駐車場があります。

日本遺産認定を受けて整備された駐車場からなら、歩いてすぐ香梅ヶ渕へ行けます。

香梅ヶ渕は肝付氏墓地の向かい側の階段を下ります。

香梅ヶ渕は、喜入旧麓を流れる八幡川の、大きく蛇行した場所です。

中世には給黎 (きいれ) 氏領で、居城は給黎城でした。

旧麓は給黎城下に広がる城下町です。

現在の「喜入」の字をあてるようになったのは、 1414 年に島津氏領となった後です。

以降、肝付氏が領主として城に入りました。

1650年、江戸時代に外城制となると、御仮屋は新麓 (現在のJR指宿枕崎線喜入駅の近く)に移転しています。

喜入旧麓には、現在も武家の町の名残があり、日本遺産認定も相まって観光地となっています。