神殿小学校は、かつて鹿児島県南九州市にあった公立小学校です。
南薩縦貫道の開通で、校区内には南九州神殿インターチェンジができています。
神殿地区
南九州川辺町神殿の読み方は、「こうどの」と表記されます。
神殿という地名は全国にありますが、読み方はまちまちです。
神殿 | かんどの | 愛知県豊田市 |
神殿 | こどの | 奈良県奈良市 |
神殿 | こうどの | 鹿児島県南九州市 |
南九州市の神殿は、読むときはもっぱら「こうどん」 です。
例えば南薩縦貫道の南九州神殿インターチェンジは、標識にも「こうどん」 と表記されています。
神殿小学校も書けば 「こうどの」、 読めば「こうどん」です。
文字通りだと、神の屋敷がある場所です。
旧川辺町は、かつてはこの地域の中心地で、川辺郡という郡名にもなっていました。
神も住む場所だったのでしょう。
その川辺郡も南九州市の発足で消滅しています。
校内はほぼ閉校時のまま
平屋建てで南向きのワイドな校舎が残ります。
西側がRC構造の陸屋根で、東側が木造の切妻屋根風になっていて、ハイブリット感があります。
しかし、風景に溶け込み全く違和感がありません。
校舎の裏は、神殿地区の公民館になっています。
プールは校地の最北端に配置されています。
デザイン的に凝った造りの体育館も健在です。
外観がコンクリートの芸術です。
遊具もそのまま残されています。
天然芝の運動場もしっかり管理されています。
校門
正門は南側で、運動場を横切って校舎へ向かいます。
洗い出し仕上げの門柱には、表札が残ります。
西側の門が校舎に一番近い入口です。
車両も入れる東側の門からは、公民館へ直行できます。
体育館のとなりにも門柱がありますが、現在は溝に隔てられ入ることができません。
記念碑
おそらく百周年記念碑と思われます。
というのも、碑文がよく見えず判読できませんでした。
裏に回るとさらに見えません。
正門にある掲示板も、創立百周年を記念し制作されたものです。
卒業生の方が寄贈されています。
掲示されているのは、神殿地区の運動会の写真と神殿地区公民館だよりでした。
一方、閉校記念碑は、ま新しく超豪華です。
137年間続いた、母校への感謝が表されています。
となりの学校の沿革碑とセットになります。
沿革碑の裏面に校歌が彫られています。
掲揚台の校章です。
顔がかわいい石膏オブジェです。
1972年(昭和47年)の卒業記念。制作者の方たちはすでに還暦を迎えています。
タイルを加工した馬のオブジェです。
沿革
1880 年(明治13年) | 神殿小学校創立 |
1887年(明治20年) | 神殿簡易小学校へ改称 |
1892年(明治25年) | 神殿尋常小学校へ改称 |
1922年(大正11年) | 神殿尋常高等小学校へ改称 |
1941年(昭和 16年) | 神殿国民学校へ改称 |
1947 年(昭和22年) | 川辺町立神殿小学校へ改称 |
2007 年(平成19年) | 南九州市立神殿小学校へ改称 |
2017 年(平成 29 年) | 南九州市立川辺小学校へ統合し閉校 |
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