巨頭オというのは、2chの掲示版に投稿されていた「怖い話」です。
その場所は長い間ナゾとされていましたが、実は鹿児島県にあるのでは?との情報が広がったことがあります。
あらすじ
投稿者は、以前行ったことのある、おもてなしが印象的な小さな村の旅館に向かいます。
村の入口に差し掛かると、村の場所を示す看板は「巨頭オ」になっていました。
そこで見たものとは・・・
本編
2chの怖い話「巨頭オ」
数年前、ふとある村の事を思い出した。
一人で旅行した時に行った小さな旅館のある村。
心のこもったもてなしが印象的だったが、なぜか急に行きたくなった。
連休に一人で車を走らせた。
記憶力には自信があるほうなので、道は覚えている。
村に近付くと、場所を示す看板があるはずなのだが、その看板を見つけたときあれっと思った。
「この先○○km」となっていた(と思う)のが、「巨頭オ」になっていた。
変な予感と行ってみたい気持ちが交錯したが、行ってみる事にした。
車で入ってみると村は廃村になっており、建物にも草が巻きついていた。
車を降りようとすると、20mくらい先の草むらから、頭がやたら大きい人間?が出てきた。
え?え?とか思っていると、周りにもいっぱいいる!
しかもキモい動きで追いかけてきた・・・。
両手をピッタリと足につけ、デカイ頭を左右に振りながら。
車から降りないでよかった。
恐ろしい勢いで車をバックさせ、とんでもない勢いで国道まで飛ばした。
帰って地図を見ても、数年前に言った村と、その日行った場所は間違っていなかった。
だが、もう一度行こうとは思わない。
2chオカルト板
巨頭オの怪談が投稿されたのは、2006年(平成18年)のことです。
巨頭オの場所や住民の正体は、最後まで明らかにならず、後日談などもありません。
スレ民の間では、「巨頭オ」の「オ」は、もともとは「村」で、字がかすれたため、カタカナの「オ」に見えるようになったのではないか?などと考察されました。
しかし、日本中さがしても巨頭村という場所は存在せず、この怪談は創作とされていました。
鹿児島にあった巨頭オ
2018年(平成30年)、「巨頭オ」と書かれた看板の写真がツイッターに投稿されます。
(残念ながら、大元の投稿はすでに削除されています。)
投稿者によると、看板は偶然発見したもので、その時点では「巨頭オ」の話は知らなかったようです。
ネット民からすれば、ツイッターの写真から場所を特定するなど造作もないことです。
巨頭オの特定のため、全国から鹿児島をおとずれた人が少なからずいます。
しかし、その場所にはすでに巨頭オの看板はなく、手掛かりもないまま鹿児島を後にすることになりました。
今更ながらの検証
巨頭オの看板があった場所あたりは、集落が残っていて廃村ではありません。
笹連(さざれ)地区の森の中に、人が住んでいた可能性はあります。
しかし、怪談のなかでは車で逃げていますので、車道はつながっていたはずです。
山道の先に巨頭オがある可能性はないでしょう。
すぐ近くには、2003年(平成15年)に金峰ダムが完成しています。
巨頭オは、金峰ダムに水没した可能性は残ります。
地元の方によると「オ」は猪(いのしし)で、山の人家近くには「巨頭猪に注意!!」という看板があるそうです。
宿泊施設跡は格好のイノシシの住処で、巨頭猪がでてきたところを投稿者は見たのではないかといいます。
そもそも、怪談というのは不確実な部分を残した方が、ミステリー性が高まります。
「検証するのは、野暮というもの」というのが結論です。
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