ラムネ温泉というのは、鹿児島県霧島市にある温泉です。
坂本龍馬が訪れた、塩浸温泉(しおひたし)温泉の近くに位置します。
新川渓谷
新川渓谷は、天降川(あもりがわ)に形成された渓谷です。
塩浸温泉から 1.5 km下流あたりに遊歩道が設けてあります。
遊歩道から対岸を見ると、建物があるのが見ます。
しかし、現役で使われている建物のようには見えません。
最寄りのバス停はラムネ温泉です。
ラムネ温泉 仙寿の里
ラムネ温泉 仙寿の里【公式サイト】
現在営業中のラムネ温泉は、塩浸温泉のさらに1km上流です。
最寄バス停は、塩浸入口または川原橋です。
ラムネ温泉バス停からは、2km歩くことなります。
なぜ、営業中のラムネ温泉から離れた場所にラムネ温泉のバス停があるのか?
それは、旧来のラムネ温泉があった名残りなのです。
新川渓谷の遊歩道の対岸に見えていた建物こそ、旧ラムネ温泉の泉源です。
旧ラムネ温泉
旧ラムネ温泉は、1905年(明治38年)に開設されています。
温泉に炭酸ガスが混じり、発泡性の湯であるためラムネ温泉と名付けられています。
営業中の仙寿の里と塩浸温泉も似た泉質なので、水脈は同じなのでしょう。
他の霧島温泉の泉質とは一線を画しています。
少し見せてもらいましたが、鉄分が多いのか水回りは茶色に変色しています。
このあたりに、温泉施設の建物があったのでしょう。
天降川には、橋がかけられていたことがわかります。
やすらぎ橋といいます。
現在は渡れません。
このあたりは駐車場だったと推測できます。
遊歩道から見ると、かつては泉源の上流にも道があったことがわかります。
橋脚の跡がそれを裏付けます。
まとめ
現在のスポットと離れた場所にバス停がある場合、そのスポットが移転したケースがあります。
ラムネ温泉は、その典型的な例といえます。
地元の方は、旧来のバス停名に慣れ親しんでいるので、変えたら混乱します。
しかし、よく調べずに観光で訪れる人は間違って降車し、長距離を歩くことになります。
まあ、ほとんどの人は車で行かれるので、バス停の名前なんて見ていないと思います。
新川渓谷の遊歩道には、水路にも温泉があります。
しかし、この温泉は見て楽しむもので、足湯ではありません。
足湯は、塩浸温泉にあります。
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