松井神社は、熊本県八代市にある神社です。
八代市街にありますが、八代城跡や松浜軒などと合わせて、広範囲が観光地として整備されています。
八代城
松井氏は、細川氏が肥後国へ入る以前からの家臣です。
江戸幕府下、肥後国(現在の熊本県) では、例外的に一国二城体制をとっています。
藩主の居城である熊本城と、松井氏が居城とする八代城です。
徳川幕府が例外を認めたのは諸説あります。
隣接する薩摩国の島津氏をけん制するため、という説が最も有力です。
明治維新で廃城となるまで、城主は松井氏が引き継いでいました。
由緒
1881年(明治14年)、 松井神社は松井家の旧家臣団をはじめ、 松井家にゆかりのある人々により創建されています。
社地は松井家代々の居館跡の一部となります。
ご祭神
松井康之(まついやすゆき)
松井家初代当主、戦国武将から細川家の家臣となっています。
松井興長(まついおきなが)
松井家第2代当主、細川氏が肥後藩主となると、八代城に配されています。
臥竜梅
境内の臥竜梅 (がりゅうばい)は、樹齢300 数十年といわれます。
肥後細川家初代・細川忠興が、「八代から百花の魁となる人材が出ること」を願い手植えされたものと伝わります。
2月下旬から3月初旬が見ごろとなります。
松井神社の茶庭
松井神社の茶庭は、かつて八代城の北の丸があったところです。
加藤正方は、旧八代城 (麦島城)が地震で崩壊する前の城代で、新八代城 (松江城) 築城にかかわった加藤家家老です。
八代城の北の丸の一角に、加藤正方の母である妙庵禅尼の隠居所を建てています。
松井神社の茶庭は当時造られたもので、 加藤家から細川家さらには松井家へ引き継がれ整備されています。
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