神門(みかど)神社は、宮崎県美郷町にある神社です。
神門はかつて百済(くだら)の王族が、漂着後に住んだ地といわれ、 ご祭神となっています。
ご祭神
- 大山祇神(おおやまつみのかみ)
- 百済禎嘉王(くだらていかおう)
- 倉稲魂命(うかのみたまのみこと)
- 品陀別命(ほんだわけのみこと)
百済との関係
神門神社は、718年創建と伝わります。
百済というのは、朝鮮半島の南西部にあった王国です。
660 年に高句麗と新羅の侵攻により滅亡しています。
百済の王族の一部は政争を避けて、故郷にとどまっていました。
新羅の時代になり、大災害で人々が飢えたために、帰化を望み多くの船が日本にやってきました。
百済の王族・禎嘉王とその子、福智王・華智王は、渡航中に離れ離れになってしまいました。
しかし、756年に、3人とも日向に漂着しています。
百済の復活を恐れる新羅は、追っ手を日本に送り込んでいて、華智王は新羅の追っ手に殺害されています。
難を逃れた後、禎嘉王は神門に住み、福智王は木城に落ち着いています。
2人は同地で崇敬されました。
死後に、禎嘉王は神門神社に、福智王は比木神社にまつられています。
比木神社は、宮崎県児湯郡木城町にある神社です。 昔も今も、児湯地域東部住民の守護神です。 社記 創建は成務天皇在位のころ、時代でいえば古墳時代になります。 […]
西の正倉院
正倉院(しょうそういん)というのは、東大寺の宝物を納める奈良県の正倉院のことです。
西の正倉院は、門外不出だった奈良の正倉院の原図をもとにして、忠実に再現されたものです。
神門神社の宝物が収蔵されるほか、師走祭りの資料が展示されています。
師走祭り
師走祭りは、神門神社で 1300年以上も続けられる例祭です。
比木神社から父を訪ねてきた、福智王子の一行を再現しています。
百済の館
百済の館は、百済最後の王都・扶餘(ぷよ)の王宮跡に建っている、元国立扶餘博物館の客舎をモデルとしたものです。
中には百済時代の国宝のレプリカや、民族衣装などが展示されています。
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