龍泉寺観音は、相良三十三観音霊場の24番札所となります。
龍泉寺は曹洞宗のお寺で、永国寺の末寺となります。
24番札所は2ヶ所あります。
同じ球磨郡水上村岩野の、生善院観音も24番札所ですので、ご注意ください。
龍泉寺に落着いた観音さま
現在、龍泉寺の境内にある観音堂は、時代とともに、複数回移されています。
最初は水上村の里坊にあった、多福寺(たふくじ)というお寺の観音さまでした。
その後、温泉寺→運泉寺→法泉寺→南朝寺→宝泉寺→善道寺と変遷してきました。
1904年(明治36年)に、水上村岩野覚井の善導寺跡から、龍泉寺に移されたものです。
1794年(寛政6年)のご詠歌の第24番は、湯前町の南朝寺となっています。
相良三十三観音めぐりが始まったのは、1600年代頃と思われます。
この24番札所は、江戸時代から明治時代にかけて、300年の間に5〜6回移されてきたと思われます。
現在は、100年以上、龍泉寺の境内にありますので、やっと落ち着いたのかもしれません。
ご本尊
ご本尊は聖観音立像になります。
造立年代は不詳ですが、保存状態は良好です。
観音堂には、縛婆(せんば)仙人と功徳天の像がいっしょに安置されます。
どちらも、1462年(寛正3年)の年号が記されています。
本堂です。
本堂と観音堂です。
観音堂の正面です。
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