天神ダム 宮崎市田野町にある天満宮のダム

天神ダムは、宮崎県宮崎市にある、ロックフィルダムです。

かんがい専用ダム

天神ダムは、大淀川右岸地区の農業利水事業の一環として造られたダムです。

農業用水が不足していた、宮崎市南部の農地に送水し、農業近代化に貢献しています。

大淀川右岸農業利水事業は国の事業であり、ダムは農林水産省九州農政局が管理しています。

管理所のある右岸が、宮崎市田野町の天神地区で、ダム名の由来となっています。

左岸は、宮崎市山之口町となっています。

ダム本体

ロックフィルダムの場合、本体表面に遮水壁が設けてあるタイプを表面遮水壁型といいます。

一方、ダムの中心部分に、遮水性の高い土質材料を使用したタイプをゾーン型とよんでいます。

天神ダムは、ゾーン型ロックフィルダムです。

ゾーン型としたダムは県内ではじめてだそうです。

通常は堤頂部は車で通行できないようです。

堤頂長は441.7mもあります。

天神ダムは、国道269号線からほど近く、開けたところにあります。

山深いところにあるダムとは、また一味違った景観です。

ダムの下部に歩いて降りる道がありました。

ダムからは、宮崎自動車道も見えます。

宮崎県と鹿児島県でよく見かける「田の神さあ」は、農業の神様です。

発注者は九州農政局です。

先に見えるのが、ダムの管理所です。

門扉は開いていますが、人が常駐されているわけではないようです。

天神さん

天神ダムは、地名に由来しているものと思います。

天神地区の地名の由来は、もちろん天満宮です。

どうやら、もともとは境川の川岸に鎮座されていたようです。

天神ダムにより水没するため、ダム湖畔に遷座されたと書いてあります。

ご祭神はご存知の通り、菅原道真公です。

学問の神様として有名です。

こちらの天満宮には、7体の神像があると案内板に書いてありました。

おそらく、こちらの本殿に安置されているだと思います。

諸元

名称天神ダム
場所宮崎県宮崎市田野町乙241-3
水系大淀川
河川境川
型式ロックフィル
事業者九州農政局
施行者前田建設工業・清水建設・さとうベネック
ダム湖
目的かんがい用水
最高出力
(発電)
堤高62.5m
堤頂長441.7m
堤体積2,313千㎥
流域面積10.7㎢
湛水面積57ha
総貯水容量6,700千㎥
有効貯水容量6,200千㎥
着手/竣工1978/2001