塚崎の楠というのは、鹿児島県肝付町にあるクスノキです。
佐賀県の武雄市にも同名のクスノキがありますが、本記事は鹿児島県の塚崎の楠について書いています。
伝説
塚崎の大楠には、古くからの伝承があります。
- 天太玉命(ふとだまのみこと)の御陵である
- 根元に大蛇が棲む
- 戦争がはじまる直前に枝が折れる
現地を確認した感じでは、枝というより幹が折れています。
ロシアのウクライナ侵攻を予期したものでしょうか?
伝説の信ぴょう性が、うなぎのぼりです。
スペック
推定樹齢 | 1200年~1300年 |
高さ | 25m |
幹回り | 14m |
塚崎大塚神社
塚崎の楠の直下にある神社は、塚崎大塚神社です。
島津家初代忠久公が、島津荘守護職に任命されたさい、武蔵国の秩父権現を勧請したものです。
当初は、島津家の守護神として建立したということになります。
オオクスはご神木というよりも、ご神体でしょう。
ご祭神
- 大国主命(おおくにぬしのみこと)
- 須佐之男命(すさのおのみこと)
- 八意志兼男 (やごろおもいかねのみこと)
- 知知夫彦命(ちちぶひこのみこと)
塚崎古墳群
塚崎の楠一帯には、弥生時代に大集落が形成されていました。
54基(現存するのは44基)に及ぶ古墳群と、その出土品が当時の様子を物語っています。
塚崎の楠は、塚崎1号墳の上で成長したものです。
時系列でいうと、すでにあった古墳上に、クスノキが生えたと考えられます。
オオクスの先の竹ヤブを進むと、次々と古墳が現われます。
あたりの農地にも、あちこちに古墳が見えます。
塚崎51号墳は、通称・花牟礼古墳とよばれ、日本最南端の前方後円墳です。
出土品や資料は、すぐそばにある町の歴史民俗資料館に展示されています。
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