植深田観音は、相良三十三観音霊場20番札所です。
熊本県あさぎり町深田東の「植の里」地区にある観音さまです。
慈願庵
この地にはもと、慈眼庵というお寺がありました。
石碑の銘文などから、観音堂、ご本尊ともに1812年頃に作られたものと推定されています。
本来の参道は、観音堂正面の石段です。
しかし、石段は崖のような急斜面に作られています。
そのうえ石段が摩耗していて危険なため、現在は通行禁止となっています。
観音堂には西側(石段に向って左側)から迂回して入るようになっています。
ご本尊
ご本尊は聖観音菩薩立像です。
疫病と厄除けにご利益のある観音さまです。
脇には聖観音坐像と不動明王が安置されています。
1997年(平成9年)にお堂の壁を修理した際に、1889年(明治22年)に描かれた壁画がみつかりました。
壁画では中央に、聖観音坐像が描かれていました。
ご主尊は聖観音坐像ではないかともいわれています。
本当のところは、今となってはわかりません。
どちらの観音さまも現存していますので、植深田観音の不思議として魅力が深まっています。
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