鹿児島神社(宇治瀬大明神)

鹿児島神社(宇治瀬大明神) 錦江湾から甲突川をさかのぼった海の神さま

鹿児島神社は、鹿児島市草牟田にある神社です。

鹿児島神社(宇治瀬大明神) 拝殿

鹿児島神宮や他の鹿児島神社と区別するため、宇治瀬(うじせ)大明神というかつての社号でよばれることもあります。

桜島を囲むトライアングル説

鹿児島神社(宇治瀬大明神)

鹿児島神社というと、大隅国一之宮・鹿児島神宮と混同しやすいです。

鹿児島神社(宇治瀬大明神) 拝殿

実は、垂水市にも鹿児島神社があって、3社は桜島を囲むトライアングルになっています。

直線で結ぶと二等辺三角形になるため、3社とも桜島をご神体としているという説があります。

鹿児島神社(宇治瀬大明神) 阿形狛犬

うってさぁ

鹿児島神社(宇治瀬大明神) 吽形狛犬

鹿児島市の鹿児島神社は神代からその存在があるともいわれ、六国史に記載のある国史見在社です。

宇治瀬大明神 鳥居の扁額

しかし、古来は鹿児島神社ではなく、宇治瀬(うじせ)大明神と称しています。

鹿児島神社(宇治瀬大明神) 地神さん

そのため愛称は「うってさぁ」です。

しかも創建したのは、錦江湾に浮かぶ神瀬(かんぜ)の小島です。

鹿児島神社(宇治瀬大明神) 水神・地神さん

鹿児島一円の地主神をまっつたのがはじまりといわれています。

鹿児島神社(宇治瀬大明神) 石祠

錦江湾から甲突川をさかのぼって遷座したあとは、古宮に遥拝所(ようはいしょ)が置かれました。

鹿児島神社(宇治瀬大明神) 旧遥拝所の鳥居

社殿となりの鳥居は遥拝所にあった鳥居です。

鹿児島神社(宇治瀬大明神) 旧遥拝所の鳥居の扁額

手水舎横の扁額もおそらく同様です。

鹿児島神社(宇治瀬大明神) 手水舎

由緒

鹿児島神社(宇治瀬大明神) 県社の標柱

彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと・山彦幸)が、綿津見宮(わたつみぐう)を訪れたさい、豊玉彦命(とよたまひこのみこと)が、心を込めてもてなされました。

鹿児島神社(宇治瀬大明神) 石灯籠と鳥居

彦火火出見尊の御子・鵜葺草葺不合命(うがやふきあわせじのみこと)が、そのお礼として創祀したと伝わります。

鹿児島神社(宇治瀬大明神) 由緒の説明板

藩政時代になると島津氏に重要神とされていて、鹿児島三社(一之宮神社、鹿児島神社、川上天満宮)の二之宮とされています。

鹿児島神社(宇治瀬大明神) ご神木のクスノキ
ご神木のクスノキ

家督相続後、まず初めに鹿児島三社を参拝するのが慣例となっていました。

鹿児島神社(宇治瀬大明神) ご神木のクスノキ
ご神木のクスノキ

ご祭神

鹿児島神社(宇治瀬大明神) 拝殿の扁額

4柱をまつります。

鹿児島神社(宇治瀬大明神) 社殿
  • 豊玉彦命(とよたまひこのみこと)
  • 天津日高彦火火出見尊(あまつひこひこほほでみのみこと)
  • 豊玉姫命(とよたまひめのみこと)
  • 豊受大神(とようけのおおかみ)
鹿児島神社(宇治瀬大明神) 社殿

甲突川を河口から6㎞さかのぼりながら、海神がご祭神なのも、当初は神瀬の小島にあったことを裏付けています。

鹿児島神社(宇治瀬大明神) 海の神を思わせる石造建造物

境内にも、海神をイメージさせる石造物がありました。

鹿児島神社(宇治瀬大明神) 海の神を思わせる石造建造物

場所 鹿児島県鹿児島市草牟田2丁目58-3

鹿児島神社(宇治瀬大明神) 海の神を思わせる石造建造物

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