牛根中学校は、かつて鹿児島県垂水市にあった公立中学校です。
愛称は「牛中(うしちゅう)」でした。
牛根
牛根というのは、垂水市北部にあった、旧牛根村の村域の地名です。
1889年(明治22年)の町村制施行までの、境村と二川村と麓村のことです。
垂水市となった現在も、いずれも地名として残っています。
大隅半島西岸の錦江湾に面する、桜島以北の地域となります。
校区
以下3小学校の校区が、牛根中学校の校区です。
- 垂水市立境小学校
- 垂水市立牛根小学校
- 垂水市立松ヶ崎小学校
なお、垂水市の県立高校の学区は大隅学区です。
しかし、牛根中学校の校区からは、国分高校や福山高校への通学ができます。
そのため、大隅学区と姶良伊佐学区双方へ、学区内受験が可能でした。
統合後の垂水中央中学校においても、旧牛根中学校区に居住する生徒に限り、双方の学区内受験が可能です。
記念碑群
記念碑群は、校門のとなりです。
創立50周年金碑です。
閉校記念碑は3点セットです。
メインの石碑には、「輝け永遠に 牛中魂」と記されています。
向って右側に、学校沿革史の石碑です。
向って左は、校章・校訓・校歌の石碑です。
校舎
校舎は、RC構造3階建てです。
この敷地の広さに3階建て校舎を建てるということは、往年には生徒数が多かったことを意味します。
緑色を基調にしたおシャレなデザインで、玄関の上には校章が掲げられます。
雑然とした雰囲気は、校舎周りの樹木が剪定されていないからでしょうか。
それでも、現役時の掲示物が残され、往時の姿が思い浮かびます。
まるで人が訪れるのを、歓迎してくれるかのようです。
ガラス越しに内部をみせてもらいました。
閉校前の全校生徒が17名だったとは思えない、りっぱな校舎です。
付属建物は、一部コンクリートブロック造および木造と、主建物とくらべ少し簡易な造りです。
屋根はスレート葺きです。
体育館
体育館の大きさからも、往時の生徒数の多さをうかがい知ることができます。
国旗掲揚台も、支柱が3本あるしっかりしたものです。
どっしりしていて、災害の時も避難所として役立ちそうです。
普段はあまり使われていない雰囲気です。
プール
垂水市は、桜島の降灰が多い地域です。
プールにたまっているのも、桜島の灰なのでしょう。
運動場
曇っていて麓しかみえませんが、本来は桜島が見えるロケーションです。
運動場には、グランドゴルフ用のコース設備が置いてあります。
日常使われているのが一目瞭然です。
沿革
1947年(昭和22年) | 牛根村立牛根中学校として創立 |
1955年(昭和30年) | 垂水町立牛根中学校へ改称 |
1958年(昭和33年) | 垂水市立牛根中学校へ改称 |
2010年(平成22年) | 垂水市立垂水中央中学校へ統合 閉校 |
関連記事
【関連記事】協和中学校 桜島のお膝元・垂水市協和地区にあった市立中学校
【関連記事】遺構めぐりが楽しくなる本 いまそこにある建物の目的と背景