牛深八幡宮は、熊本県天草市にある神社です。
牛深(うしぶか)というのは、天草下島の南端で発展した漁業都市です。
由緒
1638年に、天草・島原の乱で社記を焼失していて、創建年代をはじめ詳しい由緒はわからなくなっています。
伝承では、紀伊国(現在の和歌山県)宮崎の八幡宮を勧請したといわれています。
牛深八幡宮の鎮座地も、宮崎という地名が名付けられています。
宮崎郷は牛深カツオ漁発祥の地で、多くのカツオ船とカツオ節製造納屋がありました。
1810年に書かれた、伊能忠敬の「測量日記」には、牛深八幡宮は宮崎八幡として書かれています。
ただし、旧社名は広旗八幡宮といいます。
1826年に拝殿再建、1861年に神殿再建との記録があります。
現在の社殿は、2017年(平成29年)に建替えられたものです。
ご祭神
社名の通り、八幡神がまつられます。
主祭神
應神天皇(おうじんてんのう)
配祀神
- 多記理毘賣命(たぎりひめのみこと)
- 市杵島比賣命(いちきしまひめのみこと)
- 多岐津比賣命(たきつひめのみこと)
宗像三女神は、航海の安全の神さまです。
牛深は漁業とともに発展した町であり、配祀されたと考えられます。
牛深地区の郷社
牛深地区の初詣といえば、牛深八幡宮です。
10月第2土・日曜日の例大祭も、熱狂的な祭りとして知られます。
奉納される獅子舞は、雄獅子・雌獅子が、「玉とり」と呼ばれる玉を持って着飾った子どもの玉を取ろうとしながら舞い踊ります。
境内社
恵美須神社
八坂神社
稲荷神社と大地主大神
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