屋形小学校は、かつて熊本県球磨郡山江村万江にあった村立小学校です。

万江というのは、九州自動車道の人吉インターチェンジから肥後トンネルまでを走る谷沿いの地区です。
屋形地区

屋形地区は、万江川沿いに形成された集落です。

集落の西を九州自動車道が通ることになりました。

1980年代に工事が最盛期となります。

八代~人吉間の供用開始は 1989年(平成元年)のことでした。

屋形小学校は、九州自動車道開通の前年 、1988年(昭和 63 年)に閉校しています。

屋形地区は、九州自動車道からみると屋形トンネルの下の集落になります。

屋形小学校跡に行くと、静かな山間に高速道路を走る車の音が響いています。

木々に隠れ姿は見えませんが、すぐそこに高速道路があることがわかります。

しかしながら、屋形地区の住民が九州自動車道を使うには、10 数km離れた人吉インターチェンジへ行くことになります。
万江小学校へ統合

山江村の万江谷沿いにあった4校は、1988年(昭和 63年)に、新設された万江小学校に統合しています。
- 大川内小学校
- 屋形小学校
- 城内小学校
- 山田小学校尾寄崎分校

いずれも、万江小学校の新設と同時に閉校しています。
屋形多目的集会施設

屋形小学校の閉校後は、屋形多目的集会施設として利用されています。

グランドや体育館、会議室は有料ですが、一般に貸し出されています。

しかも宿泊も可能でキャンプなどに利用されています。

夏は、万江川で水遊びができます。

写真は令和2年豪雨直前となる、6月に撮影したものです。
※ 令和2年7月豪雨と、新型コロナウイルスの影響による利用制限がある場合があります。
沿革

1875年(明治8年) | 民家を借り仮校舎として屋形小学校を開校 |
1892年(明治25年) | 大川内分教場を設置 |
1929年(昭和4年) | 屋形尋常小学校へ改称 |
1941年(昭和16年) | 屋形国民学校へ改称 |
1947年(昭和22年) | 山江村立屋形小学校へ改称 |
1963年(昭和38年) | 大川内分校が大川内小学校として独立 |
1988年(昭和63年) | 万江谷沿いの4校が統合し万江小学校新設 閉校 |
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