山田の凱旋門は、鹿児島県姶良市にある、国の登録有形文化財です。
石造の凱旋門を見ることができるのは、国内ではここだけになります。
凱旋門
凱旋門というのは、戦争での勝利をたたえて、軍人が凱旋式を行う記念のために作られた門のことです。
発祥は古代ローマになります。
世界的には、フランスの「エトワール凱旋門」が超有名です。
日本でも、日露戦争後に多くの凱旋門が建てられました。
しかし、現存する凱旋門は、わずか2基といわれています。
日本に現存する凱旋門
静岡県浜松市の凱旋門は、レンガ造です。
山田の凱旋門は、現存する日本唯一の石造凱旋門といわれています。
日露戦争当時、このあたりは山田村といっていました。
山田村から従軍した方たちが、無事に帰還したのを記念して建てられたものです。
山田村からの従軍者は、陸軍88名・海軍25名、計113名でした。
実際の銘板は121cm×60cmの石版です。
向って左側の支柱です。
右側の支柱です。
江戸時代に培われた、石工の技術を活かした凱旋門といわれています。
山田村招魂社
凱旋門の先は、招魂社へと続く石段です。
石段の踊り場にあるのは、露式二十五糎演習弾です。
日露戦争の軍艦で使用されていた砲弾です。
振り向くと凱旋門が小さく見えます。
さらに階段を登った先にあるのが、「山田村招魂社」です。
西南の役、日清、日露、大東亜戦争の眠れる勇士1,200柱をまつります。
その奥には忠魂碑がならんでいます。
招魂社からは、凱旋門は見えません。
そのかわり、桜島を見ることができます。
山田かかし祭り
山田村は、かかしでも有名です。毎年秋に「かかし祭り」が開催されます。
上の写真は以前、イオンタウン姶良に展示してあったものです。
実用上必要な完成度を超すかかしが特徴です。
凱旋門の駐車場には、志村けんさんとアマビエが展示してありました。