住吉池は、鹿児島県姶良市にあるカルデラ湖です。
直径 550mで周囲は 3.2 kmほどですが、最深部は50mの深さがあるといわれています。
バス釣りスポット
戦前は、コイ、フナ、ウナギ、ワカサギなどが生息していました。
戦後、ブラックバスが投入されてから、在来魚が激減したといわれています。
地元ではブラックバス釣りスポットとして知られています。
ただし、ボートでの釣りは認められていません。
おかっぱりからのポイントが、数カ所あります。
基本的には池の西岸一帯が釣りができるポイントです。
キャンプ場下の流れ込み
浮き桟橋
浮き桟橋付近には住み着いているのか、猫が数匹うろうろしていました。
石積み
この日は誰もいませんでしたが、いけそうです。
釣り禁止区域
以前は、南側の森の中に歩道があり、釣りができました。
しかし、現在はフェンスに鍵がかけられ、入れないようになっています。
南西部の公園の下も斜面がすべりやすく、立入が制限されています。
確かに急斜面です。
住吉池公園キャンプ村
湖畔の芝生を張ってあるキャンプ場です。
夏季限定の営業です。
平屋のバンガローが2棟、2階建てのバンガローが4棟建っています。
入村料は無料です。
持込テントは1張1泊550円と格安です。
管理棟近くの板張りのテントサイトがあります。
展望台の入口にも、広々とした芝生のフリーサイトがありました。
芝生サイトは、広い駐車場と同じ高さであり、階段の上り下りをしなくていいのがよさそうでした。
上の方にあるバンガローは、見晴らしが良いと思いますが、その分階段の上り下りがあります。
バンガローには、エアコンはありますが、トイレとお風呂・シャワーはありません。
しかし、近くの「くすの湯」か「さんさの湯」の温泉チケットがついてきます。
キャンプ村を利用する場合は、事前に予約が必要です。
ご予約、詳細は公式サイトにてご確認おねがいします。
お問い合わせ先 | 姶良市役所企画部商工観光課観光係 |
電話番号 | 0995-66-3145 |
Web | 【公式】住吉池公園キャンプ村 |
かんがい用ため池
もともとは池の底からの湧水が火口にたまったものでした。
江戸時代に、かんがい用ため池として利用しようと、寺師川や黒葛野川から導水するトンネル工事が行われました。
同時に、下流域 200ha の農地かんがい用水路として、住吉用水路が作られています。
住吉用水路は1632年に完成したという記録があります。
以後、幾度となく堤防が決壊していますが、そのたびに改修が繰り返されています。
現在も、農業用ため池として利用されています。
そのためか、湖面の水位は増減があるようです。
尺八
江戸時代の住吉用水路は、住吉池の底に「尺八」とよばれる取水管をとりつけていました。
尺八を開閉するときは、人間が住吉池に潜って、栓を操作していました。
しかし、水流に巻き込まれてしまい、潜った人が亡くなる事故が起こっていたといわれます。
住吉池の大蛇伝説
住吉池には大蛇が住んでいて、毎年村の若い娘をいけにえに要求していました。
聞き入れなければ、堤防を決壊させて大洪水を起こしていたといいます。
村人たちはやむを得ず、大蛇の要求を聞き入れいけにえを差し出していました。
ある年も、いけにえに選ばれた娘の家族が嘆き悲しんでいました。
それを見た老僧は、ひょうたんで人形を作り身代わりに差し出すようにいいました。
これを聞いた村人は、ひょうたんに布団を巻き、娘の着物を着せて池に浮かべました。
大蛇はこれを一気に飲み込もうと飛び掛かりました。
そのたびに人形は、ひらりひらりとすり抜けてしまいます。
やがて大蛇は疲れ果てて死んでしまいました。
それ以来、いけにえを出すことはなくなったそうです。
史実
西南戦争においては、西郷軍が住吉池付近の洞窟に大量の火薬を画していました。
しかし、政府軍によって発見されてしまいました。
火薬90樽は、住吉池に投棄されたといわれています。
蘭牟田池県立自然公園
藺牟田池(いむたいけ)も同じ、カルデラ湖なのですが、その距離は 10 kmも離れています。
住吉池も、簡牟田池県立自然公園に含まれているとは知りませんでした。
そういえば、藺牟田池の女竜伝説で、大波池の男竜を追って地下を掘り進めたが、間違って途中の住吉池に出てしまいました。
それから、藺牟田池と住吉池は地下でつながっているという話をきいたことがあります。
藺牟田池でイグサ刈りをして水が濁ると、数日後に住吉池が濁るというやつです。
この伝説をもって、住吉池を簡牟田池県立自然公園に含めたということはないと思います。