油津駅(あぶらつえき)は、宮崎県日南市にあるJR九州日南線の駅です。
2018年(平成30年)からは、愛称が「カープ油津駅」となり、外観が赤色になりました。
広島東洋カープ
カープというのは、もちろんプロ野球球団の広島東洋カープのことです。
なぜ広島県でもないのにカープなのかというと、日南市がキャンプ地となっているためです。
それも最近のことではなく、1963年(昭和38年)からなので、それはそれは長い歴史があります。
一方で同じ日南市の南郷は、埼玉西武ライオンズがキャンプ地としています。
南郷駅は「ライオンズ南郷駅」の愛称で親しまれます。
天福球場
カープのキャンプ地となるのは、天福(てんぷく)球場です。
シーズンになると多くのファンが詰めかけます。
観客席は1,924席。なんと、駐車場もキャンプ見学も無料です。
最寄り駅はもちろん、カープ油津駅となります。
カープ一本道
2016年(平成28年)、日南市はカープのために、道路を赤色に塗装しました。
とはいえ、財源は広島東洋カープからの多額の寄付です。
赤色の道は、天福球場から油津の中心街へ向かっています。
たどるとカープのキャンプ宿舎につきます。
名付けてカープ一本道です。
油津カープ館
油津の商店街といえばサンフラージュ岩崎ですが、別名カープ商店街といいます。
商店街の一角、油津Yottenには「油津カープ館」があります。
カープと日南の長い歴史と深い結びつきを、あらためて確認できます。
油津
油津は神代からの港があり、南方貿易や漁業で発展した港町です。
飫肥藩時代には堀川運河を開き、木材の搬出港として栄えています。
明治時代には近畿直行航路があり、当時の繁栄をしのぶ建物があちこちに残っています。
現在も木材が搬出されるほか、マグロやカツオの漁業基地となっています。
1937年(昭和12年)に開業した油津駅も物流拠点でした。
1960年(昭和35年)までは、堀川運河まで伸びる支線がありました。
1982年(昭和57年)の貨物取扱廃止までは、構内にはたくさんの側線が広がっていました。
ホームと駅舎が少し離れているのは、その名残りです。
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