阿蘇神社は、熊本県阿蘇市にある阿蘇神社の総本社です。
紀元前 282年に創建した式内社で、肥後国の一の宮となります。
横参道
阿蘇神社は全国でも珍しい横参道の神社です。
南には阿蘇山、北には国造神社が位置しています。
社殿の正面には、楼門が建ちます。
代々宮司を務める阿蘇氏は、中世から戦国時代にかけては菊池氏や相良氏と並ぶ肥後国の一大豪族でした。
そのため、熊本県内には各地に阿蘇神社が存在しています。
楼門
阿蘇神社の特徴は、高さ18mの楼門です。
日本三大楼門のひとつとされます。
2016年(平成28年)の熊本地震で倒壊し、2022年(令和4年)現在修復中です。
2023年(令和5年)末には、復旧工事が終わる予定です。
銘水神の泉
阿蘇一の宮町は、「清泉の町」といわれるほど地下水の豊かなところです。
なかでも神域に湧き出す地下水は、不老長寿のご神水です。
横参道には水くみ場が用意されていますし、手水もご神水です。
願掛け石
願かけ石というのは、阿蘇神社に古来から伝わる神石です。
まず願いごとを念じ神石をなで、さらに3度願い事を唱えます。
えんむすびの松
えんむずびの松は、その名の通り縁結びにご利益のあるマツです。
男性は左から2回、女性は右から2回まわるとご利益があります。
せのび石
せのび石というのは、身長を計ることができる石です。
なるほど、実際の身長よりも背伸びした状態の計測結果になります。
社殿
拝殿の奥には3つの社殿があります。
- 一の神殿(向かって左側・男神を祀る)
- 二の神殿(向かって右側・女神を祀る)
- 三の神殿(中央奥・男神を祀る)
ご祭神
健磐龍命(たけいわたつのみこと)とその家族神である、阿蘇十二神をまつります。
健磐龍命は、カルデラ湖であった阿蘇の外輪山を蹴破り、阿蘇谷と南郷谷を開拓したとされます。
火山神としての性格を持ち合わせます。
ご神体はもちろん、阿蘇山です。
一の神殿
一宮 | 健磐龍命(たけいわたつのみこと) |
三宮 | 國龍神(くにたつのかみ) |
五宮 | 彦御子神(ひこみこのかみ) |
七宮 | 新彦神(にいひこのかみ) |
九宮 | 若彦神(わかひこのかみ) |
二の神殿
二宮 | 阿蘇津比羊命(あそつひめのみこと) |
四宮 | 比羊御子神(ひめみこのかみ) |
六宮 | 若比羊神(わかひみのかみ) |
八宮 | 新比羊神(にいひみのかみ) |
十宮 | 爾比羊神(やひみのかみ) |
三の神殿
十一宮 | 速瓶玉命(はやたまのみこと) |
十二宮 | 金凝神(かなこりのかみ) |
境内社
阿蘇神社の境内社は3社です。
北門守社
北門守社は、北門を守る神さまです。
ご祭神は、豊磐門戸神(とよいわまどのかみ)と櫛磐門戸神(くしいわまどのかみ)となります。
南門守社
南門守社は、南門を守る神さまです。
ご祭神は北門神社と同様、豊磐門戸神と櫛磐門戸神です。
山王社・庚申社
山王社のご祭神は大国主命(おおくにぬしのみこと)、庚申社のご祭神は猿田彦命(さるたひこのみこと)となります。
子供の守り神として信仰されています。
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