市房山神宮は市房山をご神体として、山中の本宮、山麓の中宮(一宮神社)、湯前町の下宮(里宮神社)の三社で構成されています。
一宮神宮は市房山神宮の中宮という位置づけになります。
一宮神社とは
807年の市房山神宮本宮の造営時に、霧島神宮の神を勧請しました。
現在、一宮神社のある地に市房山神宮の仮殿がおかれました。
本宮を造営したのち、その仮殿跡地に市房山神宮の神を分祀したのが一宮神社です。
ご祭神は彦火火出見尊を主神とし、五神を祀ります。
「お嶽さん参り」のコースのひとつで、市房山神宮を目指す藩主や領民の、唯一の休憩場所として利用されていました。
市房山三神宮とは
市房山信仰は、霊峰市房山をご神体とする山岳信仰です。
三社構成となっており、ご祭神は三社とも同じです。
- 山中の市房山神宮本宮
- 山麓の中宮(一宮神社)
- 湯前町の下宮(里宮神社)
市房山神宮本宮は市房山の4合目に位置します。
自動車のない時代は、市房山登山口まで行くのもたいへんでした。
さらに、本宮へは登山口から1時間ほど山道を歩く必要があります。
参拝は容易ではありません。
本宮を参拝する際に一宮神社を中継点としたり、登山が難しい人は一宮神社で参拝をしたのだと思います。
市房山神宮の遥拝所
湯前城跡に再建された普門寺には、市房山神宮の遥拝所が設けられました。
1872年(明治5年)に、この普門寺は廃寺となり、単に市房山神宮の遥拝所となりました。
1883年(明治16年)この遥拝所が火災で全焼してしまいます。
以後50年近く、市房山神宮の遥拝所は再建されずにいました。
この遥拝所跡地に、市房山神宮下宮建立の気運が高まっていきます。
こうして、1934年(昭和9年)にできたのが里宮神社です。
お嶽さん参り
市房山神宮は、古来より「市房大権現」として、信仰の対象となっており、地元に人には「お嶽さん」の名で親しまれていました。
旧暦の3月15日の夕方から16日にかけて、球磨人吉の人たちが一斉に市房山にお参りに集まっていました。
これを「お嶽さん参り」とよんでいます。
まとめ 日本遺産人吉球磨
市房山三神宮は縁結びの神様として知られています。
「お嶽さん参り」では、多くの男女が出合い結ばれています。
2017年(平成29年)、市房山神宮下宮は、日本遺産人吉球磨の構成文化財55番として追加されました。
DMM.comのプラウザゲーム「艦隊これくしょん」では、ゲーム内に登場するキャラクター艦娘の「球磨」にちなんで、市房山三神宮が聖地となっています。
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