石打ダムは、熊本県宇城市三角町にある多目的ダムです。
渇水明に深刻な水不足に見舞われる、三角地区の重要な水瓶です。
魚釣りスポット
石打ダムは、バス釣りスポットとしても紹介されています。
ダム湖に降りやすいように、スロープと階段が整備されています。
ダム湖の貯水は、上水道用水として使用されます。
そのためボート、フローターそれからまき餌は禁止されています。
減水期に貯水量が少なくなるためか、ランカーサイズの釣果は望めません。
そのためメジャースポットではありませんが、小型のバスは多くの釣果報告があります。
下流側から行くのがおススメ
石打ダムへ行くには、JR 波多浦駅側から石打ダム駅へ向かってアクセスするのがおススメです。
上流となる郡浦から行ってみましたが、途中からとても険しい道になりました。
しかも、分岐に標識がなく何度もミカン畑に迷い込んでいます。
道がわかる方は問題ないですが、はじめて行く方は下流からのアクセスがおススメです。
石内ダムの堤頂部は、歩いてしか渡れません。
車で左岸側に行くには、下流側からう回するか、ダム湖を一周する必要があります。
導水トンネル
石打ダムは、周辺の地形から波多川水系の八柳川に造られています。
ところが、八柳川だけでは流量が少なく、目的が果たせません。
そのため本流の波多川からも導水しています。
導水された水は、右岸側に流れ込んでいます。
石打ダム資料館
右岸下流側にある奇抜な建物は、石打ダム資料館です。
ダム管理所とともに熊本アートポリス大賞の対象建築物であり、受賞作品です。
ただし、見学するには事前に予約する必要があります。
以前は平日の見学は予約制で、土日祝日は開館していました。
現在は、土日祝日も予約が必要です。
予約先 | 宇城市三角支所経済課 | 0964-53-1111 |
現在は、管理所、資料館ともに平時は無人となっています。
ダムの目的
洪水調整
波多川下流域は、これまで幾度となく洪水に見舞われていました。
1972年(昭和47年)7月豪雨による、大水害を受けて計画されたのが、石打ダムです。
河川維持
波多川流域では、河川の水を農業用水として利用していました。
しかし渇水期になると、たびたび水不足に悩まされていました。
石打ダムのおかげで、年間を通じてかんがい用水が使えるようになっています。
水道用水
同様に水不足に悩まされていたのが上水道です。
旧三角町では、上水道水は地下水でまかなっていました。
石打ダムの完成で、安定的な上水道用水が確保されています。
諸元
名称 | 石打ダム |
場所 | 熊本県宇城市三角町大字中村 |
水系 | 波多川 |
河川 | 八柳川 |
型式 | 重力式コンクリート |
事業者 | 熊本県 |
施行者 | 鹿島建設・岩永組・吉田企業 |
ダム湖 | ― |
目的 | 洪水調節/河川維持用水/上水道用水 |
最高出力 (発電) | ― |
堤高 | 38.5m |
堤頂長 | 256m |
堤体積 | 93千㎥ |
流域面積 | 3.9㎢ |
湛水面積 | 12ha |
総貯水容量 | 1,200千㎥ |
有効貯水容量 | 1,130千㎥ |
着手/竣工 | 1979/1992 |
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