串間神社は、宮崎県串間市にある神社です。
主祭神は、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)となります。
山彦幸
主祭神の彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)は、海幸山幸の神話で、山彦幸のモデルとされる神さまです。
海幸山幸は、昔話の浦島太郎のもとになった神話です。
神話の中の山彦幸は、山の猟が得意でした。
串間神社あたりはイノシシやキジなどがいて、狩りをするのによい場所でした。
山幸彦は狩りをするために「穂槵宮(ほぐしのみや)」という仮宮所を設けました。
串間神社は、この「穂槵宮(ほぐしのみや)」の跡と伝わっています。
一方、兄の海彦幸のモデルは、古事記でいう火照命(ほでりのみこと)、日本書紀なら火酢芹命(ほすのせりのみこと)です。
得意技は釣りです。
十三所大明神
串間神社は、相殿に12柱をまつります。
- 女躰大明神(豊玉姫神)
- 神花大明神
- 初熊大明神
- 泊柱大明神(猿田彦命、速秋都姫命)
- 勿躰大明神
- 聖大明神(点香兒山命)
- 児之御前
- 歳大明神(倉稲魂命)
- 篠大明神
- 上津杖大明神
- 下津杖大明神
- 杖立大明神
串間神社は1872年(明治5年)までは、十三所大明神とよばれていました。
13柱の神さまをまっていることがわかります。
社殿裏にはそれぞれの神さまの祠があります。
しかし、祠は11体しかありません。
彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)と豊玉姫神(とよたまひめのみこと)の祠は、勿体森(もったいもり)というところにまつられています。
勿体森(もったいもり)こそ、山彦幸が狩りをしていた場所です。
現在は切り拓かれて、串間中学校のある場所になっています。
ご利益
農業の神・安産の神・学問の神・商工の神として信仰が篤いとされています。
ご祭神をみるとほかにも様々なご利益ありそうです。
境内
社殿は1988年(昭和63年)に、串間市の市制35年記念事業として建てられています。
串間市あたりは、江戸時代は飫肥藩でも薩摩藩でもなく、高鍋藩でした。
高鍋藩とは地続きではなく、飛地になります。
串間神社は、領主は変わっても代々大切にされています。
明治維新後は、福島、北方、大束、本城、都井、市木、六ヶ町村の氏神とされ崇拝されています。
現在は、串間市を代表する神社となります。
手水舎です。
このままでは水が出せません。
上にある「水道のカギ」で蛇口を回す方式です。
手水横の石碑は歴史がありそうです。
読んでみましたが、意味がさっぱりわかりませんでした。
境内の南西隅にある祠です。
摂社でしょうか、これは以前は社殿があったに違いありません。
宝物殿です。
神楽面と古額を収蔵してあるのかと思いましたが、それらは文化会館の資料室にあると書いてあります。
社務所とトイレです。
とても綺麗でありながら歴史も感じられ、遠くまで来た甲斐がありました。
場所 宮崎県串間市串間1410
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