宮の元ダムは、宮崎県諸塚村にある、九州電力のダムです。
小さなアーチ式ダムということで、マニアの間では名が知られています。
日本で2番目に小さい
宮の元ダムは、日本のアーチ式コンクリートダムの中では、2番目に高さが低いといわれています。
もちろん、九州のアーチ式ダムのなかでは、最も低いダムです。
ところでこの宮の元ダム、国道沿いなのでアクセスは決して悪くはありません。
ところが、道中はひとたび災害が起こると、長期間通行止めになるイメージがあります。
諸塚村にも訪れたいところが多いのですが、二の足を踏む地域ではあります。
最小アーチ式ダムランキング
ダム名 | 堤高 | 堤長 | 総貯水量 | 有効貯水量 | 所在地 | 目的 | |
1 | 高西ダム | 16.8m | 37.5m | 21千㎥ | 21千㎥ | 徳島県 | FA |
2 | 宮の元ダム | 18.5m | 87.4m | 141千㎥ | 62千㎥ | 宮崎県 | P |
3 | カッサ川ダム | 20.5m | 98.8m | 104千㎥ | 70千㎥ | 新潟県 | P |
4 | 奥里ダム | 20.5m | 81.3m | 175千㎥ | -千㎥ | 奈良県 | FA |
5 | 須恵ダム | 21.0m | 144.5m | 120万㎥ | 80千㎥ | 福岡県 | W |
徳島県の高西ダムは、地図にない道を歩くしかなく、訪問難易度が高いことで知られます。
新潟県のカッサ川ダムは、ダム湖が美しいのですが、Jパワー専用道路しかなく、一般人の立ち入りが制限されています。
奈良県の奥里ダムは、堆積した土砂が宮の元ダムとそっくりです。
福岡県の須恵ダムも小さいのですが、写真を見ると幅が広いので小さく見えません。
発電専用ダム
総貯水量で比較すると、全国で4番目に小さなアーチ式ダムなのですが、かなり堆積がすすんでいます。
有効貯水量は62万㎥なので、実質的にはやはり2番目に小さなダムといえるでしょう。
まあ、目的は発電専用なので、堆積が進んでも取水口さえ埋まらなければ、役割を果たします。
諸元
名称 | 宮の元ダム |
場所 | 宮崎県東臼杵郡諸塚村七ツ山 |
水系 | 耳川 |
河川 | 七ツ山川 |
型式 | アーチ式コンクリート |
事業者 | 九州電力 |
施行者 | 梅林建設 |
ダム湖 | - |
目的 | 発電 |
最高出力 (発電) | 5,00kw |
堤高 | 18.5m |
堤頂長 | 87.4m |
堤体積 | 4千㎥ |
流域面積 | 65.8㎢ |
湛水面積 | 3ha |
総貯水容量 | 141千㎥ |
有効貯水容量 | 62千㎥ |
着手/竣工 | 1958/1960 |
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