水元神社というのは、鹿児島県南九州市にある神社です。
旧川辺町発足前の清水村の産土神となります。
ご祭神
水源地を守る水神です。
水元神社は、1715 年に水元権現として創建し、清水村の産土神として信仰されてきました。
清水の湧水
社殿の裏は崖地になっていて、鳴野原台地の水が地下に浸透し、崖の下から湧き出しています。
どんなに晴天が続いても、どんなに長雨でも、水量に変化がないという不思議な湧水です。
その量は1日6,000 トンといわれています。
環境省の選定する、日本の名水百選に選ばれています。
社殿
本殿が壁に彫られた洞窟の中にあるという、珍しい神社です。
2018年 (平成30年)、崖の崩壊対策工事を行った際に、社殿も新しくなっています。
1900年(明治33年)に建てられた社殿の材木を再利用しながら、忠実に再現されています。
このとき、となりの清水公民館は改修されておらず、古民家の様相を呈しています。
社殿に劣らず、歴史的建造物として見どころがあります。
薩摩塔
薩摩塔というのは、日本各地にある石塔とは、明らかに違った作風の石塔です。
薩摩国でみつかったため薩摩塔と名付けられています。
のちに長崎県の平戸や福岡平野でも、同じ作風の石塔が見つかっています。
九州西部以外にはない、珍しい石塔です。
田の神
ヤツデの葉で隠れていたので、よく見ませんでしたが、境内には田の神がまつられています。
彫られた字から、1852年(嘉永5年)作の、御田神であることがわかります。
田の神は、薩摩藩領内の農村地帯でよく見られる、農耕の神さまですが、姿形は各地で違っています。
鹿児島の自然と食 / 水元神社の薩摩塔と湧水
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